中国:弁護士6人が法輪功を公開法廷で弁護

2007/05/03
更新: 2007/05/03

【大紀元日本5月3日】中国河北省ファールンゴン(法輪功)学習者の王博さん一家が起訴された案件の第2審は、2007年4月27日午前8時に石家荘中級裁判所で合議審が行われ、北京より6人の弁護士団が法廷で被告の弁護を行った。中国大陸では、法輪功関係の案件は秘密裏に処理されたことから、法的手段に則り、系統的・全面的にファールンゴン被害者のために公開法廷での弁護するのは、今回が初めてとなる。

*検察側、被告側弁護に太刀打ちできず

河北省石家荘在住の被告・王博さん、母親の劉淑琴さん、父親の王新中さん一家はファールンゴンを学び実践したため、中共当局に拘束され起訴された。これに対して、被告側の李和平・弁護士は訴状で、中国憲法に従い、無罪であると主張した。弁護士団は、憲法の角度から始め、司法手続き、法律規定まで言及し、公民の基本的権利と思想・信条の自由を主張した。さらに、検察側に対して、事実無根で証拠不十分、司法手続き実行の誤りを挙げるなど、各方面において一分のすきも無い弁護に検察側も太刀打ちできなかった。

また、●宏威(ウ・ホンウェイ)弁護士は、劉淑琴さんは拘束された時に、真冬にも拘わらず、薄着しか許されなかった事実を明らかにし、当局は情理をわきまえていないことを指摘した。(●=烏+おおざと)

*被告側、受けた迫害事実を暴露

さらに被告・王博さん一家は法廷で、家族3人が程度こそ異なるが、共にある裁判官および警官による殴打、体罰、脅迫、恫喝などの拷問を受けたと明らかにした。しかし、最後の陳述は呂玲・裁判官および劉斌・裁判官に中断されたという。王博さん一家は中共がファールンゴンに対して弾圧を開始後、何度も当局に強制連行され、洗脳・拷問を受けたという。

一方、岳崑崙・検察官が提出した証拠は、王博さんの自宅から押収した歴史学者・辛●年(シン・ハォ・ニェン)氏の中華歴史解説CDであり、検察側の起訴内容と無関係だった。(●=シ+景+頁)

評論家らは、中共はファールンゴン学習者に対して、単なる罪名を羅列し迫害を加えているため、法律上、まったく理に適っていないことから、法廷では被告側に対して極力発言はさせないようにしていると分析した。また、殆どの場合は、脅しや弁護士の発言を途中で遮るなどのやり方で事実をはっきりさせないようにしていると指摘した。

*裁判所周辺に警官600人の戒厳状態

今回の審理は公開の法廷で行い、一般公衆が傍聴できることになっているにも拘わらず、開廷の前日に傍聴を申し込んだ27人の殆どが、派出所の警察に恫喝されたり、無理やり勾留されたりして傍聴できなかったという。

これに対して、被告側弁護団は裁判官に対して強く抗議した。のち、王博さんの親戚や友人あわせて8人がようやく入場することができた。その他、傍聴席には数人の裁判官および中共当局関係者、当直する警察と石家荘市テレビ局の収録チームがいたという。

一方、開廷当日、裁判所の入口と周辺の通りに、約600人の警察が2列に並んで人間による壁を作り裁判所を囲み、警戒したという。また、裁判所内外も多くの警官および私服警官が巡回していたという。民衆は、ファールンゴン学習者の裁判で、大勢の警官の警戒がなぜ必要なのかと不思議に思ったという。

*ファールンゴンを弁護する者が急増

1999年以降、中共はファールンゴンに対して、事件をでっち上げ迫害を加えて、全国的恐怖を造成したが、ファールンゴン学習者が8年間にわたり、絶えず真相を伝え続けたことにより、事実が明らかになり、ますます多くの人々がファールンゴンのために立ち上がった。これまでにファールンゴンを弁護しようとする人は、当局の恐喝や嫌がらせ、しいては暴力を受け、投獄されたため、弁護を引き受ける人は少なかった。今回の6人の弁護士は自らの良心、見識、専門家の資質と高い能力にて、中共のタブーとされてきたことを突破し、大陸法曹界において初めて、ファールンゴンの公開弁護の快挙を成し遂げた。

著名な法学者・袁紅氷氏は、「中国自由文化運動2007年特別精神信仰賞」授賞式の祝辞で、「ファシズムより凶悪な中共暴政に直面するファールンゴン学習者は、強靭不動の意志で自身の公民としての権利を守り通す行いは、いかに強権であろうとも確固たる精神や信条には打ち勝つことはできないという真理を証明した。この世のものとも思われないほど悲惨な政治的大迫害に対し、ファールンゴン修煉者らは、平和かつ勇敢で強靭な精神をもって暴政に対抗し正義を勝ち取りつつあるのは、歴史的な快挙である」と述べた。

ビデオ(弁護士6人がファールンゴン学習者のために弁護を行った)