発がん性物質含有タオル、広東・台湾当局警戒

2007/03/28
更新: 2007/03/28

【大紀元日本3月28日】広東省のメディアは3月25日、浙江省、河北省石家荘などの地区で、広東省広州へ大量に流通している強い発癌物質を含有する低価タオルを発見したことを報道した。中国大陸製のタオルはここ数年間、低価格で台湾への輸出が増大していることから、国民の強い関心が寄せられた。

広州「南方日報」によると、広州市の問屋街から各織物製品が出回っているが、「有毒」タオルは主に地元のスーパーおよびデパートへ流通しているという。

報道によると、広州市沙河街一帯は大型ファッション、タオル等織物製品の問屋街であり、広州市内の多くのスーパーやデパートがここから織物製品を仕入れているという。一方、タオルの価格は、もっとも安いのは1枚0・7元(約10円)で、もっとも高いのが1枚4~5元(約60~76円)である。しかし、価格差によって品質の差も目立ち、その中に、1元のタオルの場合は、何の標識もなく、タオルから刺激臭が放ち、表面が粗く、厚さが足りないため、光に当てると大小異なる穴が見えるという。

販売者によると、低価格タオルは河北省から流通してきたものであり、広州で生産しているタオルは平均1枚が2元以上するが、品質も良いという。

販売者は、低価格タオルは低劣なタオルではあるが、1日最高に数万枚も売り切ったことがあり、売りやすい商品であるという。大陸では約半分のタオル業者が直接に染料で染色をしているため、この種のタオル製品には発癌性物質のベンジダインと4アミノ基フェニルベンゼンが含まれているという。これらの発癌性物質は人体内で20年間も潜伏するという。報道によると、晋州ではタオルからベンジダインを検出された村がすでに現れたという。

中国紡績協会タオル専業委員会の須一兵・主任はメディアの取材に対して、低劣なタオルには相当量の化学繊維が織り込まれており、この種の低質一般化学繊維価格は綿より低いが、通気性も悪く、湿気の吸収と乾燥が悪く、毛玉も起き易いという。このようなタオルで顔を洗うと、肌を刺激するし、家具などを拭いても汚れは綺麗に取れず、品物の表面には水あとが残るという。

一方、中国のタオルが大量に台湾へ流通してことから、台湾のタオル産業が深刻な競争と試練に強いられている。台湾の雲林県タオル協会は2005年8月に台湾政府経済部に対して、輸入救済を申請したという。昨年3月1日より、台湾財政部は中国の輸入タオルに対して、反ダンピング調査を行った。今回の反ダンピング調査は、台湾が世界貿易機構(WTO)に加入してから、中国製品に対して初めての反ダンピング調査案である。