【大紀元日本3月15日】広東省汕尾東洲村の発電所建設をめぐり、官民衝突が再び発生した。百人以上の暴漢が権利を主張する村民たちを襲った。怒りが収まらなかった村民たちは、車両を焼き払い、強く抗議をした。
3月12日、汕尾東洲村で土地収用の賠償を求め続ける千人以上の村民は、再び地元の火力発電所まで行進し抗議を行った。行進した村民は「東洲五社の村民は殆んど全員が集合した。今回も昨年12月6日の抗議デモに劣ることはなかった。行進列に入っていない村民の多くも、通り沿いで抗議をし、党中央に対して問題解決を求めた。村民は横断幕を掲げ、銅鑼を敲きながら行進した」とその様子を語った。しかし、発電所側は応対せずに大量の武装警察が村民の抗議を阻止しようとしたことから、村民たちは横断幕を発電所の前に掛けたまま、解散した。情報筋によると、今回のデモ行進は前日に起きた流血衝突事件が起因であるという。
3月11日、東洲石鼓村村民たちは発電所に対して、村民の同意を得ず、賠償も行わないままに地元で水道建設を行うことに抗議した。しかし、暫くして、百人以上の暴漢が現場に現れ、棍棒と石で数十人の村民に向かって暴力を振るい、村民に怪我をさせたという。事件発生を聞き、現場に駆けつけた他の4社区の村民は、「前日、暴力団の人々は強引に水道建設を行おうとしたが、我々は断固としてさせなかった。しかし、暴漢らは女性と老人しかいない我々に対して、棍棒と石で殴りかけて来て、村ごと包囲した。その後、他の区の村民が駆けつけて対抗したので、暴漢らはその場から逃げた。結局、村民は20数人が怪我した。村民たちが暴漢に殴られても、政府当局は無視するのに、村民が暴漢に対抗すれば、政府当局はすぐに派出所の警察、交通警察、公安を派遣してくる」と憤りを覚えながら語った。
村民達は怒りが収まらなかったため、ショベルカー、トラック、トレーラーを焼き払った。当時現場には少なくとも2千人の村民がいたという。
紅海湾開発区東洲郷にある5千ヘクタールあまりの土地は、村民たちに事情を知らせない状況下で強制収用されたことを発端に、村民たちは政府関係者が汚職しているとみており、大規模なデモを行い、権利を主張した。2005年12月6日に国内と国際社会を驚かせたように、軍部・警察が村民に対して発砲し、3人死亡多くの人が重傷を負った。当局が弾圧したこの事件が発生するまで、発電所の建設を阻止し抗議し続けた。事後、発砲した関係者は刑事責任の追及がなく、反対に、権利を主張した村民たちが重刑に処されたという。ここ1年間、当局は村民を厳しく制御しているため、土地問題も未解決のままで、権利主張の暗流は一触即発の状態であるという。
村民を銃殺した事件発生後、当局より村民に対して1人当り150元(約2280円)の賠償金を支払うことにした。しかし、村民たちにとって理不尽であったため、金の出所が不明だということで拒否した。
一方、発電所の運行に伴い、送電線の設置、水道の建設等のために、村民の土地は相変わらず強制的に収用され、問題は新たに発生した。しかし、軍部・警察の発砲事件後の悪影響があったため、当局は表に出ないようにした。その代わりに、暴力団関係者を雇い、発電所の建設を護衛したという。今年に入って、村民が暴漢らに大規模な襲撃をうけたのは、今回が2度目。情報筋によると、これら暴力団は村の近くで待機しているという。村民たちは仕方なく、夜の巡回を強化するようにし、辛い日々を過ごしているという。
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