ブロードウェイのクリスマス、今年は「唐流」?

2006/12/25
更新: 2006/12/25

【大紀元日本12月25日】ニューヨーク市マンハッタン「ブロードウェイ」のような夢と幻に満ちる町は、世界にはほかはない。今年のクリスマスに、米国の現代舞台とミュージカル芸術のシンボルと言われる「ブロードウェイ」では、例年のクリスマスとは違ったシーンが舞台で繰り広げられた。「ブロードウェイ」の著名な「ビーコン劇場」は、初めて中国の唐時代の天女姿と伝統の獅子舞が観客を迎え、満員御礼の大好評を

ニューヨークのビーコン劇場(Beacon Theater)はクリスマス中、初めて中国の唐時代の天女姿と伝統の獅子舞が観客を迎え、満員御礼の大好評を博した。(大紀元)

博した。

ニューヨークを拠点にする海外中国語民営衛星放送テレビ局・新唐人テレビが主催するクリスマス公演が12月19日から同月24日の間、ニューヨークのビーコン劇場(Beacon Theater)で上演、2万人の観衆を迎え、満員御礼となった。劇場ホールでは、中国伝統の獅子舞と仙女姿の女性が観客を迎え、中華伝統文化の雰囲気が場内に満ち溢れていた。

今回の公演会場となるビーコン劇場(Beacon Theater)はマンハッタンのブロードウェイにある伝統的な劇場。アンドリュー・フェルズ総支配人は、「これまでにロシアやポーランド、エジプトなどの各国の公演を行ったが、中華芸術公演は初めてのこと」と話した。

今回の公演は、華人民間団体の「ブロードウェイ」では初めての大型ステージ。出演者は中国大陸、台湾、香港を背景とする海外中華人および欧米各国の人々からなるという。公演は、ニューヨーク現地の多くのメディアで報道されたほか、地下鉄、タイムズスクエアと町中に宣伝広告が広まり、ブロードウェイのクリスマス景観に東方文化の彩を添えた。

公演の演奏担当は「天音・管弦楽団」。楽団の指揮者・陳汝棠さんは、「中国伝統文化の真髄を伝えるために、楽団員が全身全霊に演奏に打ち込んでいる」と話した。

舞踊劇「精忠報国」の創作者と出演者王学軍さんは、公演後の取材で、「岳飛・将軍は、智慧と勇気を兼備する人物で、中国の歴史上において、仁・義・礼・智・信の伝統美徳を一身に兼ね備えた模範である」と話し、中国で失いかけているこのような伝統美徳を海外の観客に紹介することは、舞踊劇を創作した趣旨であると強調した。

中国の少数民族・満族の伝統舞踊も上演された。伝統衣装で身を包む踊り子たちは、満族女性の気品溢れる振る舞いを再現した。主演の任蜜児さんは、「観客が必ず驚きと喜びを感じると確信している」と話した。

米国で人気の金管五重奏エムパイヤ・プラスも今回の公演に参加、「Joy to the World」「Jingle Bell」などのクリスマスソングを演奏した。メンバーの1人、トロンボーン奏者のマーク・へツラー(Mark Hetzler) 氏は、「私たちは二年前にも新唐人テレビの新年公演に参加した。どのプログラムも気に入っている。今回再度、新唐人の観客と再会できたことを嬉しく思う」とコメントし、クリスマスシーズンに中華伝統文化の公演が行われたことについて、「非常に良い機会であり、より多くの人々に鑑賞してもらいたい」と話した。

また、カナダの蓮花芸術団が「雪山白蓮」との舞踊を提供した。チベット少女の明るい笑顔、自由奔放な踊りから、彼女たちはまるで雪山に生える白い蓮のように純粋かつ善良な心を表した。

中華伝統芸術のほか、クラシックバレエ・くるみ割り人形も上演された。

ある観客は取材記者に対し、「私は涙をこらえることができなかった。どうしてなのかわからないけど、訳も分からずに強く感動した。多くの踊りは、表面的に人を泣かせる要素がないし、「雪山蓮花」などは明るいで軽快な踊りなのに、それでも私は泣いてしまった。以前は、私は歌や踊りをあまり深く理解しようとしなかった。今回の公演を鑑賞したことで、初めて芸術の意味を悟り、舞踊の動作の背後に含まれている意義を感じた」と話した。

同公演の新年バージョン「2007年全世界華人新年祝賀祭」は来年2月、ニューヨークで行われる予定。ニューヨーク以外も、1月から3月末まで、米国、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア四大大陸にわたり約30都市で60回以上巡回公演、3月10日から14日に来日、関東と関西で4回の公演を予定。日本公演の詳細とチケット販売は、http://www.ntdtv.jp/gala/index.htmlまで。

 (記者・辛霏、李佳)
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