豪州主要病院、中国外科医研修と臓器移植の共同研究禁止

2006/12/07
更新: 2006/12/07

中国国内の病院で生きている法輪功学習者の臓器を強制摘出する疑いが濃厚のため、豪州クイーンズランド州の2つの臓器移植する主要病院は、中国の外科医の研修を受け入れないこと、中国との臓器移植の共同研究の禁止を宣言した。豪州ニュースのサイト(news.com.au)が12月5日に報じた。

豪州のスティーブン・ロバートソン(Stephen Robertson )厚生相もこのことを公表し、プリンス・チャールズ(Prince Charles )病院とプリンセス・アレクサンドラ(Princess Alexandra )病院は、中国の外科医に臓器移植の研修を受けさせない具体的な政策を制定したと明らかにした。また、ロバートソン厚生相によると、この二つの病院は、中国との人体臓器移植に関する共同研究も禁止したという。

2006年7月、カナダの国際人権弁護士デービット・マタス氏とカナダ政府元高官デービット・キルガー氏は、中国での臓器狩りの告発に関する独立調査を行い、調査報告書を公表した。その中で、「中国共産党は毎年、約1万人の生きている法輪功学習者の臓器を強制摘出し、移植目的に売買しているとの調査結果に至った。

キルガー氏は欧州連合(EU)のスコット副議長と一緒に、今年8月、豪州議会で公聴会を開き、豪州の政界関係者などに独立調査報告書の内容を説明した。それを受け、豪州与野党は、中国で臓器狩りの告発を現地で調べる調査団の結成を支持すると表明した。

デービット・マタス国際人権弁護士は11月20日、中国での臓器狩りを議論するシンポジウムで、多くの政府機構と団体はこのことに強い関心を示し始め、臓器狩りの暴露はすでに効果を挙げていると述べ、「現在、中国で臓器移植を受ける豪州から患者の数が激減し、台湾と欧州連合などは臓器移植の管理条例の制定に着手している」と明らかにした。また、同人権弁護士によると、各国の政府関係者やメディア、専門家との交流を通して、中国の臓器狩りに関心が高まっていると感じたという。

現時点までに、上記のカナダ独立調査団の両氏は、すでに20数カ国の招待を受けて、これらの国々で調査内容を報告している。

(記者・王之義)