【大紀元日本11月11日】中央社の報道によると、ある中国人の包装職人が、上海の労務斡旋会社を通してオーストラリアに出稼ぎに出た際、中国国内で強制的に「性交禁止」の条件に署名させられ、オーストラリアでの滞在期間中では「性行為」を許されず、「女性を懐妊させてもいけない」と禁止された。オーストラリアの国会議員がこれを告発した。
香港「星島日報」7日報道によると、オーストラリア国会議員のキム・カー氏はこのほど、「457類・就労ビザ」(オーストラリア長期商用就労ビザ)に関する公聴会で、中国人出稼ぎ労働者・伝志洪氏の事案を報告し告発した。
伝氏は2005年11月、上海にある労務斡旋会社を通して、メルボルンの会社に出稼ぎ赴任した。その際、雇用契約の条件規定として、「オーストラリア滞在期間中の性交禁止」「女性を懐妊させてはいなけない」などの外、「政治組織、カルト宗教、商工会議所に参加してはいけない」「ストライキ…その他会社に転職労働してはいけない」「トラブルを起こしてはいけない…政治活動を煽動してはいけない」などに承諾させられたという。
カー氏の指摘によると、以上のようなものは、オーストラリアの国内法では違法であるが、(中国の)労務斡旋会社は一向に意に介さないばかりか、出稼ぎ労働者の賃金をピンハネしているという。「457就労ビザ」の乱用情況は相変わらずであるが、オーストラリア政府は依然として出稼ぎ労働者の基本的権益を保障できておらず、情況の改善が待たれている。
報道によると、現在オーストラリアでは、出稼ぎ労働者に依存している会社が一万社あり、雇用主の一部は「長時間・時間外労働」の指摘を受けており、実際の従業員数は減少しているという。オーストラリアの移民部長は、「抜き打ち調査団」を組織して、出稼ぎ労働者の「搾取情況」を調査したいとしている。
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