中国代表団、反論で「規定破り」求め、会議が一時中断=国連人権理事会

2006/09/24
更新: 2006/09/24

編集部:この記事は2006年9月に報じたものです。10月24日国連デーに合わせて、ピックアップしました。

国連人権理事会の第二回会合が9月、ジュネーブで開かれた。20日と21日は、拷問問題に関する報告と討論が行われた。そのなかで、中国の拷問問題と、法輪功学習者に対する臓器強制摘出「臓器狩り」問題が取りあげられた。これに対し、中国代表団は、議長の拒否にもかかわらず、規定より倍の発言時間を強く求めたため、会議が一時的に中断した。

 20日、特別調査官マンフレッド・ノーワック氏は、2005年11月21日から同12月2日までの調査によると、中国では拷問が普遍的にあり、反体制者や法輪功メンバー、少数民族などに対して組織的に行われていると報告した。ノーワック氏は、中国で人権状況の現地調査した、はじめての国連調査官。

 21日、元カナダ外務省太平洋局長デービッド・キルガー氏が「臓器狩り」問題の調査結果を発表。中国当局による法輪功への拷問・虐待の残酷さは、人間の想像を超えていると指摘した。

 これらの指摘を回答する中国代表団は、発言時間を規定の倍の6分間を強く要求した。議長は「会議の規定はすべての国に平等で、変更しない」と拒否。妥協案として、会議終了前に2分を与えると説明した。しかし、中国代表団これに応じず、議長席に詰めより、時間延長を強く求め続けた。

十数分間の話し合いのすえ、議長は、会議を5分間中断させた。その後、中国代表は規定通りに3分間の反論を行った。

中国代表は「生きている人の臓器を強制摘出している」との指摘を否定。「中国は法治国家」と主張し、臓器狩りが行われていると名指しされた遼寧省瀋陽市蘇家屯の病院は「ごく普通であり、西側のメディアを招いて内部観覧させたことがある」などと弁明した。

キルガー氏は、臓器狩りを調査するため、中国大使館に入国ビザを申請したが、発行されなかったことを明かした。大紀元と、グループメディアである新唐人テレビ、希望の声ラジオも、世界各地の中国在外公館に報道ビザを申し込んだが、拒否された。

大紀元に寄せられた中国軍の情報筋によれば、大紀元が「臓器狩り」問題を報じた2006年6月、病院関係者は「証拠」を地下シェルターに移したという。

 キルガー氏は、カナダの人権派弁護士デービッド・マタス氏と共同調査した、「臓器狩り」の報告書を2006年7月に発表した。「証拠に基づき、法輪功学習者の臓器が、本人の意思に反して、取り出されているのは、紛れもない事実だ。この大規模な臓器狩りはいまだに行われている」「いかなる人々も、これらの証拠を分析すれば、同じ結論にたどりつくと確信している」と報告書に記した。

(翻訳編集・趙真)