【大紀元日本6月29日】スリランカの反政府勢力「タミル・イーラム解放のトラ」が28日、1991年当時のラジブ・ガンディー首相暗殺について「遺憾」の意を表明した。当勢力の筆頭交渉人であるアントン・バラシンガム氏が、インド民放「NDTV」に「象徴的な悲劇、インド国民は過去を水に流し、寛大な気持ちを持って欲しい」と明かした。この暗殺をきっかけに、インドは同勢力を違法として禁じた初めての国家となった。BBCが伝えた。
BBC現地駐在員によると、同勢力はこのほど欧州連合とカナダから違法とされ、国際的に孤立し、かつて武器などの支援を受けていたインドに「ラブコール」を送っているのではないかという。
ガンディー元首相は1991年の暗殺当時、同勢力の反対先鋒に立ち、タミール族支配地域のインド南部で総選挙の遊説中に暗殺された。バラシンガム氏によると、暗殺当時、インド政府と同勢力の間に隔たりが生じたという。インド政府はスリランカに軍隊を派遣し、反政府勢力の武装解除に努めたが、1990年に撤退した。バラシンガム氏は、「インド政府がスリランカの紛争に再び介入し、解放のトラと新しい関係を結ぶことを期待する」と述べた。
一方、インド外交当局のアーナンダ・シャルマ氏(故ラジブ・ガンディー首相の側近)は、「インド国民は、解放のトラの犯行を決して忘れない。彼らを許すのは、暴力、暗殺など、そのテロ哲学を認めるようなものだ」と斬り捨てた。インド司法当局は、解放のトラ首領・プラバカラン容疑者とその情報相ポッツ・アンマン容疑者に捜査令状を発令している。