【大紀元日本6月21日】国境なき記者団はこのほど、中共の新聞検閲に協力する大手インターネット検索エンジンのうち、ヤフーがもっとも厳しく検閲を行っていると指摘した。
新聞・言論の自由を提唱する国境なき記者団は15日、同組織が最近、ヤフー、グーグル、マイクロソフトおよび百度(バイドゥ、中国最大の検索エンジン)など大手インターネット検索エンジンによる中国語バージョンの新聞検閲について、調査を行ったと発表した。調査には、自由、人権、チベット独立、六四(1989年の天安門事件)、政治的に敏感な言葉を含む十個のキーワードを用いたという。その結果、ヤフーが政治的語彙に対する遮断の比率がもっとも高く、米国のグーグル、マイクロソフト、中国の百度を超えたという。
例えば、「転覆」というキーワードに対して、ヒットした親中共寄りのサイトは、マイクロソフトが全体の78%、グーグルが83%を占めたことに対して、ヤフーは97%にも達したという。さらに、「チベット独立」および「6/4」等のキーワードに対しては、ヤフーの検索結果はまず、「エラー」が現れ、同キーワードを再度検索すると、同検索エンジンに暫らく入ることができなくなるという。
ヤフーは今回の調査結果に対してコメントはしていない。
中共当局に反体制者の個人情報を提供したヤフー
国境なき記者団は昨年、ヤフーが中共当局に利用者の電子メール内容を提供し、その結果中国の反体制言論者たちが当局に逮捕された事態について、同社を厳しく非難した。同記者団のインターネット自由部責任者ペイン氏は、ヤフーは情報の自由をまったく尊重しておらず、利用者の個人情報を漏洩し、中共当局と積極的な協力関係を築いていると強く非難した。
国境なき記者団は、中国で事業展開を行っている米インターネット検索エンジン企業に対し、人権および民主に関する情報統制を止めるよう促した。同記者団は、これらの企業は基本的な倫理に背くようなことをしなくても、同様に中国市場に進出できるとの意見を示した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。