【大紀元日本6月7日】「六四天安門事件」17周忌を前に、台湾最大野党国民党の党首・馬英九氏は、ロイター通信の取材を受け、中共が1989年の天安門民主運動抗議事件を再評価すべきだと発言した。馬氏はまた、北京当局に弾圧されている法輪功について、「宗教は迫害の中で発展するもの。包容な態度を取れば、まったく問題にならない」と強調した。
馬英九氏は取材で、「中共政権はいずれ、政治上『六四天安門事件』を再度評価しなければないない。早ければ早いほど、政権には有益である」と指摘した。同氏は昨年公に、「『天安門民主抗議運動』の冤罪を正さなければ、両岸統一を議論しない」と明言した。2008年台湾総統選の有力候補として、記者の「もし総統に選出される場合、この事件への態度は、中共と和解する障碍になるのでは」との質問に、馬氏は「我々の基本価値が変えることはない。これは非常に重要な態度である」と答え、自由、民主、財富分配の公正などを言及した。
馬英九氏は「台湾も以前このようなことを経験した」と、1947年の「2.28事件」を挙げた。この事件では、国民党が抗議する民衆を弾圧、何千もの犠牲者を出し、国民党による数十年も続いた「白色恐怖」の鉄拳統治を実施した。
1987年、国民党は民主改革を遂行、「戒厳法」を廃案した。2000年に民進党の陳水扁党首が総統選で勝利を収め、国民党による50年の統治が終結した。
「これは皆歴史である、否認できないのだ。間違いを起したら、これを認め、修正しなくてはならぬ」と馬氏は述べた。馬氏自身は毎年国民党を代表して台湾国民に陳謝しているという。
また、中共当局に弾圧されている法輪功について言及、中共政権は法輪功を包容すれば、ウインーウインで局面を収まることができるとの見解を示した。馬氏は、台北で法輪功の活動に参加したことがあるという。
2002年12月30日、当時の台北市市長として、馬英九氏は、台湾大学で開かれた法輪功学習者の修煉交流会に参加し、スピーチの中で中共政権に対し、宗教の自由を尊重し寛容と包容力のある姿勢で法輪功に接するよう呼びかけ、「法輪功は台湾では支持されている、自由である。私の自宅近くで毎日法輪功を煉功している人々がいる」と語った。
今回の取材で、馬英九氏は「宗教は迫害の中で成長する」「包容的な態度で対処すれば、実際にはまったく問題にはならない。問題になるのは統治者の態度である」と指摘した。
馬氏はまた、来年までに中国を訪問する計画がない、両岸の統一は急ぐ必要がないと語り、「お互いがまだ統一に向ける準備ができていない」と説明した。