【大紀元日本5月24日】中嶋嶺雄氏=日本国際教養大学学長=は22日、東京財団が主催した講演会「日本および今後の台湾」で、台湾総統選に干渉する中共は、本年9月に行われる日本の首相選挙にも介入しようと企んでいると警告した。
自由時報によると、中嶋氏は、今回の講演者は本来、李登輝・前台湾総統が出席するはずだったが、李前総統は体の不調のため、本人がピンチヒッターになったと説明。同氏は、自分を含む多くの日本人は、李前総統の訪日が一日も早く実現できるよう望んでいることに言及した。
今後の台湾について、中嶋氏は「正名運動(台湾のアイデンティティーを模索する運動)」ことが非常に重要であるとした。しかし、同氏は、「陳総統の政策は少し不安定である」と指摘した。
中嶋氏は、2008年に民進党が政権を保てるかどうかについて、「陳総統の今後2年間の行動にかかわっている」と強調し、有力候補「蘇蔡組」(蘇貞昌・蔡英文)は勝算のある組み合わせであるとの見解を示した。また、馬英九・国民党党首はこれまでに、釣魚島(尖閣諸島)の保護、反日運動に力を費やしてきたことから、馬氏が仮に台湾総統になった場合、台湾が反日政権になりかねないと懸念した。
中嶋氏は、中共は1996年以降の台湾総統選において、世論を動かして「親中派総統」の選出を画策した経緯に言及。本年9月に行われる日本の首相選挙について靖国神社参拝の反対者候補にも支持がまわるようにするなど、台湾に対する同様な手口で、あらゆる手段方法を用いてこの候補者を盛り上げるそぶりを見せていると示唆し、日本政府は、中共による内政干渉に警戒すべきであると警告した。