【大紀元日本5月21日】ドイツのメルケル首相は今月22日に中国を訪問する。訪問中、中国の農民問題を暴露した本「中国農民調査」の著者・陳桂隷と呉春桃夫婦に面会する予定。このことについて、「中宣部を討伐せよ」という著書で中共の言論規制を批判した北京大学の元副教授・焦国標氏は、「西側国家の首脳が自ら中国の非政府関係者を接見することは、中国で胎動しかけている民主勢力への励ましだけではなく、新しい外交伝統を開拓した」と高く評価した。
中央社によると、ベルリンで開催中の「中国とアジアの民主化を支援する国際大会」に参加している焦国標氏は、現地で中央社の取材を受け、今回のドイツ首相が陳氏夫婦と面会することや、米国ブッシュ大統領がこのほど行った中国キリスト教地下教会の信者3人との面会などを挙げ、「西側国家は中国の非政府勢力を認め始め、人権よりビジネスを重視するこれまでの姿勢を変えつつあり、新しい外交方式を開拓している」と語った。「中国とアジアの民主化を支援する国際大会」は近年海外の民主活動家が主催する最大規模の活動であるという。
焦氏はまた、西側国家の首脳に対して、面会の対象を直訴者の代表、法輪功学習者および人権派弁護士などに拡大するよう懇願、「この行動は、中国の人権を重視するだけではなく、間接的にこれらの人たちの命の安全を守ることになる」という。
「中国農民調査」の著者である陳桂隷と呉春桃夫婦は、2004年10月に報道文学のノーベル賞とも言われているユリシス賞(ulyssis)を受賞した。9億人の農民の貧困状況を描くこの著書は、中国国内では出版禁止を命じられたが、それでも海賊版約8百万部が市場に出回った。著者らは3年間をかけ、千人以上の農民を取材、その間、命の危険もあったという。
今回の面会は22日夕方、在中国ドイツ大使館で行われる予定。
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