ドイツのメルケル首相、22日に訪中

2006/05/21
更新: 2006/05/21

【大紀元日本5月21日】ドイツメルケル首相は22日に中国を訪問する予定。今回の訪問で、イランとスーダンの問題のほか、欧州連合(EU)と中国の間の新しい協定の締結や、中欧関係の問題も外交議題である。また、中共政権が期待している武器禁輸の解除問題について、メルケル首相は積極的に切り出さないとみられている。

ドイツの政府関係者は20日、中共政権はイランとスーダンからエネルギーを輸入し、その両国と緊密な経済貿易関係を保っているが、争議のある政治議題について、傍観な態度を取っていると述べ、中共に対し、さらなる国際責任を背負い、イランの核問題や、スーダンの情勢変化などについて、国際社会と歩調を合わせるよう求めた。

また、1985年に交わした中欧貿易協力協定の代わりに、EUは中国とさらなる広範囲での提携協定を締結する意欲を見せている。ドイツ政府関係者によると、ドイツは来年の上半期のEU議長国を務めるため、その際の中国との交渉はドイツが主導する中で行われる可能性が高いという。そのため中欧関係も今回のメルケル首相の訪中の主要議題とみられる。

一方、中国は日本やインド、ロシアなどの近隣諸国との関係も、メルケル首相が関心する問題の1つであるとみられる。

1989年「天安門大虐殺」から実施してきた対中国武器禁輸について、ドイツ政府関係者は、EUはこの問題を議論していないため、メルケル首相から切り出すことがないと述べた。

メルケル首相の訪中は、昨年11月就任以降初めて。22日に胡錦涛・主席と温家宝首相と会談し、23日に上海を訪れる予定。経済部長などの閣僚と工商代表団が同行する。