中国民主化促進ハンスト・リレー、 上海と北京からの声援が高まる

2006/02/19
更新: 2006/02/19

【大紀元日本2月19日】中国人権弁護士・高智晟氏など数人が今月初めに発起したハンスト・リレー抗議活動は、中国国内で強い反響を呼び起こした。上海では8日、約170人の直訴者と人権活動家らが連合で署名し、この活動を支持すると発表した。北京に宿泊している全国各地から集まってきた直訴者らも行動を起して支援すると発表し、更なる直訴者の参加を呼びかけた。

上海在住の直訴者・許永道さんによると、息子は、北京で趙紫陽・元総書記を追悼しただけで、3年間の禁固刑に科せられた。家族との面会は禁じられ、冤罪を直訴する家族も脅迫・監視の下に置かれている。また、8年前に自宅は強制的に取り壊され、現在の住まいも強制転居を命じられているという。許永道さんの自宅前には、常に4人の見張りがおり、自宅から出ることは禁じられている。

許永道さんは「中国の裁判所は法律に基づいて案件を審理するのではなく、権力を基準に全てを裁いている。高弁護士のような人権弁護士が弱者層の代弁者をかってでる行動に非常に敬服しており、心から支持するつもりだ」と語り、活動を声援する署名に参加したことを明かした。彼の家族や友人も理解を示し、同じく支持しているという。

同じく上海の直訴者・張雪英さんは、80歳の母と定職のない息子がおり、一家の生計は自営業で成り立っていたが、2003年に自宅兼店舗の住居が強制的に取り壊され、法律を通する解決はされないため、上部の政府機関に上申することをした。2004年、張雪英さんは北京へ直訴に行ったが逮捕された。派出所の副所長は彼女に向けて、「お前には、住む家などない。所詮あんたらは玉子で、政府は石なのだ。玉子が石に勝てるか」と暴言を吐き、凄まじい暴力を振ったという。

張雪英さんは「自分のような被害者はたくさんいる。政府は法律を無視し、国民の死活問題を全く考慮せず、人間扱いもしていない。裁判官や弁護士も自分を守るため、正義を堅持しようとない。法律の平等など、中国では真っ赤な嘘である。国際社会向けの宣伝はすべて美化されているが、現実はまったく異なっている」と中共を批判した。更に張雪英さんは、高弁護士のような人がたくさん現れれば、中国の未来に希望の光りが見えてくる、いずれは夜が去り朝日が昇ると確信していると述べ、今回の署名に参加した。

もう1人の上海在住の直訴者・徐桂銀さんは、96年に自宅が強制的に取り壊され、2000年7月に北京へ直訴に行き逮捕された。2ヶ所の刑務所で計4年6ヶ月収監されたという。その間毎日朝5時に起床し、夜中の12時まで重労働を強いられ、労働で手も変形してしまった。「声援署名活動を通じ、少しでも高弁護士の力になれれば」と心情を語った。

上海以外、北京の直訴者らも、高弁護士へ応援、ハンストに相次いで参加する。直訴者の郭麗珠さんは実名で大紀元ウェブサイトにて脱党声明を発表し、警察から何度も嫌がらせを受けたことがあるという。高弁護士が命の危険を顧みず、法輪功への迫害中止を訴える公開状を指導部に送ったことを高く評価している。

北京の弁護士・倪玉蘭氏は、高弁護士と面識があり、今回の抗議活動についてこう語った。「法輪功への集団迫害は、中共政権の神経を逆撫でする問題で、人々にとってはタブーな領域である。しかし高氏は、あえてこの問題を提起し続けてきた。彼の公開状を通じ、法輪功学習者に対する、想像を絶する残忍な拷問手段が暴露され、震えが止まらないほどの恐怖だった。私自身も監禁されたことがあり、そのとき警察の拷問で足が折れた。法輪功学習者たちが遭遇したとされるすべての情報は真実であると確信している。人間は信仰と言論の自由を有するべきだが、中国では独裁者がこれらの権利を剥奪してきた。人々は恐怖と虚言の中で生きている。あるとき、知り合いの学習者が生き埋めで殺され、大勢の人が行方不明となっているという法輪功学習者からの電話を受けた。これは国民に対する犯罪で、高弁護士は自分の道徳心から訴えている。人々が冷静に判断することを信じている。この現状が続いていけば、中共が崩壊する日も遠くない」。

北京に宿泊している直訴者によれば、今年の旧正月の間に、ある直訴者は農薬を飲んで自殺し、75歳の李蘭英さんは警察に殴打されて背骨が損傷し病院で寝たきりになり、2人の直訴者が路頭で凍死したという。山西省在住の直訴者は「仲間は皆高弁護士のことを知っている。ハンスト・リレーのことを聞いたとき、みんなで行動をもって声援しようと一致団結した。私たちは様々な苦難を経験してきたし、逮捕されるのも日常茶飯事だ。多くの人は家を失い、放浪生活を強いられている。我々には、恐れるものは何もない。人権のため、反迫害のために共産党から正義を奪還する」と直訴者たちの心情を代言した。

取材に当たった大紀元記者は、数十人の直訴者から彼らに代わってネットで声援の署名をするよう依頼された。

(記者・紫彦、駱亜、馮長楽)