イラン、ウラン濃縮再開、アジア環太平洋会議、核拡散防止急ぐ

2006/02/15
更新: 2006/02/15

【大紀元日本2月15日】IAEAは13日、イラン中部のウラン濃縮施設で、遠心分離機に六フッ化ウラン(※)が注入されたことを確認したと発表した。北朝鮮を除く6カ国協議参加国の豪、中、日本、韓、米にアジア環太平洋の10カ国を加えた各国代表が13日、東京で核拡散防止に関連する対策を講じるための策略会議を行った直後なだけに、状勢は緊迫した。

イラン・イスファハンのウラン濃縮施設(AFP)

外務省によると、同会議の一部の目的は、国際社会が強い関心を寄せている北朝鮮およびイランの大規模核兵器の拡散について、各国間の認識を再確認することにあると示した。

イランのウラン濃縮再開は国際社会の反発は必至とみられ、欧米諸国の経済制裁の実施が加速されるとみられる。

同東京会議の2日前に、イラン側は核拡散防止条約(NPT)を離脱する可能性があると示した。

※六フッ化ウラン(UF6)は、ウランとフッ素の化合物。軽水炉の燃料には濃縮ウランを使用するが、濃縮するためにウランを気体にする必要があり、天然ウランのイエロ-ケーキ(ウラン精鉱)は転換施設において六フッ化ウランに転換される。濃縮された後はウラン燃料加工のために二酸化ウランに再転換される。(財団法人・原子力安全技術センター、原子力防災基礎用語集より)