【大紀元日本1月13日】台湾財政部は9日、2005年12月分の台湾貿易資料を公開、12月分の対香港、中国への輸出が全体の39・79%を占め、過去最高であると発表した。これに対し、陳水扁総統は9日、中共に依存する台湾経済の体質は危険であると警告した。
公開された資料によると、2005年全年の台湾対中国輸出額は716億米ドル、輸入額は218億ドルで、貿易黒字497億ドルは過去最大、対中国輸出額は全輸出額の39.79%で過去最大。台湾の対中国主要輸出品目は、電子機器、光学機材、化学品、塑像、機械等である。
台湾陳水扁総統は米国会の統計報告のデータを引用し、全世界の対中国投資総額が5,600億米ドル、その約半分は台湾からの出資であり、台湾経済が中国にかなり依存していることを指摘。「台湾企業の受注は、40%を海外で生産しており、さらにその90%を中国で生産している。それは台湾にとって非常に危険である」と台湾経済の命脈を大陸に置くことに警戒を示した。
陳総統は、産業が資金、輸出と生産拠点を中国に移すことは、投資者に運営リスクの増大をもたらすほか、国内の所得と労働市場に深刻な影響をあたえると指摘。さらに、台湾経済の根っこは台湾にあるべきであり、このまま中国に傾斜すれば、自殺するようなものだと述べた。
陳総統は1日の新年の談話の中で、対中経済政策に関してこれまでの「積極開放、有効管理(積極的に開放し、効果的に管理する)」の開放路線から、より抑制的な「積極管理、有効開放(積極的に管理し、効果的に開放する)」に転換する方針を明らかにしており、この政策は、両岸貿易の減少を招くものと見られている。
これを受け、台湾行政院は直ちに台商の対中国投資を厳格に審査することを決定した。台湾企業『聯電』が大陸の『蘇州和艦半導体』に投資した案件は、提訴されてから一年近くも台湾検察機構で滞留したが、財政部による資料の公開の翌日、当局が起訴状を提出した。
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