【大紀元日本8月21日】郵政民営化法案通らず、国会が解散し、9月選挙を迎える。日本の政治において戦後まれな状況の選挙戦。
二大政党の激しい対決、自民党内の分裂、あらゆる可能性をはらむ。
また、選挙向けの争点は郵政民営化法案とされているが、思惑が複雑に絡む。
炎天下に不安定と不確定に満ちた日本の政治現状。
早速、その不確定の日本政治に、かき混ぜる手が入ってきた。
日中問題の専門家とされている前駐日中国大使館外交官・唐淳風氏が10日、背後に中共を感じさせる香港紙「中国評論新聞社」に対して、日本に関するある爆弾発言を行った。法案の否決で進退を問われた小泉政権は、東シナ海天然ガス開発などの問題を利用して国内世論の目をそらせるために、日中両国は年内に軍事衝突が起こる可能性が高いのだという。
理論面で赤色の唐氏の当該発言は、この前の朱成虎氏と同様、個人的なうっかり発言ではなく、用意周到に計算されたものに違いない。
小泉政権に何かネガティブなイメージを付与したいのか、二大政党の対決になんらかの力を注いでいることにより状況の変化が発生するのか、読み取るのはまだ難しいが、政治家たちよ、選挙における勝敗の新法則があるのをご存じか。
2000年と2004年の台湾総統選挙に、国民党主席の連戦氏と親民党主席の宋楚諭氏を中共が全力バックアップした結果、反共の陳水扁氏に敗れた。
また、今年4月、中共の統一戦線の赤いカーペットを踏んだ両氏は、帰台後、訪中の効果が現れず、5月14日の国民大会の代表選挙で、トップどころか3位に下落、中共にノーと言い続けてきた民進党に敗れた。
さらに、最近の国民党内選挙では、反共の馬英九氏と、連戦氏に続く親共の王金平氏の対決、馬氏が大勝利を納めた。
遠くは米国にもあてはまる。
2004年米国の総統選挙で、対テロ戦争で民意の不安定な状況の下で行われたブッシュと民主党候補ケリーの対決では、中共はブッシュの強硬政策を批判しながら、ケリーを全力でバックアップした。
その結果はいうまでもないだろう。
欧州はどうか。
反米連盟として中共の盟友であるシラク仏大統領は、大統領をやめても中共の政治局に入れるほど関係は親密。今年の欧州憲法の国民投票については、中共は国内のメディア報道でフランスは必ず通すという自信を持って楽観報道していた。結果、シラクを嫌うフランスの民衆が憲法を否決、シラクは国内の信用失墜と欧州連合での政治生命に大きな傷をつけてしまった。
また、2004年、東欧のウクライナ総統選挙で、総理のヤヌコヴィッチと反対党のユーシェンコ氏との対決で、ロシアの支持を受けているヤヌコヴィッチを中共が全力で支持したが、結局、反対党のユーシェンコに大負け。
……
では、その勝敗の新法則がすでにお分かりになったのか?
最近中国語のネットで流行している言い方によれば、「中共がバックアップする側が必ず沈む」。
つまり、それは、中共と距離を置く度合いによる。
近ければ、勝利から遠く離れる。