【社説】中共を離脱した三人を支援

2005/06/22
更新: 2005/06/22

【大紀元日本6月22日】三人の勇士は暴政を唾棄

6月4日、オーストラリア中国領事館の外交官・陳用林氏は中国共産党(以下、中共)を離脱し、中共による信仰団体及び異見分子における迫害政策の執行を拒否し、勇気ある行動をとった。

6月7日、元天津市公安局及び「610オフィス」(法輪功を取り締まる組織)に務めていたハオ鳳軍氏がメルボルンで、中共を離脱すると宣言し、中共が行っている法輪功学習者に対する残酷な迫害を暴露した。

6月9日、オーストラリアAP通信ネットは、元中国安全部門の幹部が弁護士を通じて、陳氏及びハオ氏が発表した中共による迫害及びスパイの監視内容を証言できると発表。この幹部は中共が異なる政治見解を持つ人々に対して拷問・殺害を行った現場を目撃したと証言した。

時代激変の兆候

これは一つの時代の激変を現し、歴史に於ける重要な一里塚である。

半世紀以上にわたり、中共は常に自由世界を敵とし、自国民を虐待し、中共の手によって行われた政治運動の中で、八千万人もの民衆が中共の暴政下で死亡した。これは第一次世界大戦の死者数の8倍であり、第二次世界大戦の1.5倍にあたり、ドイツ・ナチスの強制収容所で死亡したユダヤ人の53倍である。その八千万人は、非戦時中に自国の執権者により生きる希望と権利を奪われたのだ。

しかし、ユダヤ人がナチスに残虐に殺害された事実は、第二次世界大戦終了後に明らかになった。国際社会は驚愕の余り、56年前にそれぞれの国において、政治や社会、経済などにおける基本的人権に関して共同して遵守しようと、各国代表が国連大会で『世界人権宣言』を制定した。第一条が「全ての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利において平等である。人間は、理性と良心とを授けられており、互いに博愛の精神をもって行動しなければならない」と記してある。

だが、半世紀が過ぎても、人類はいまだにこの理想を実現できない。東ヨーロッパ共産主義暴政が崩壊した後でも、世界最大のテロリズともいえる中共の国家テロリズムは、国際社会の目の前で生き続けている。六四天安門事件で起きた虐殺光景が今でもありありと目に浮かぶ。しかし、それに続いたのは法輪功に対する残酷な弾圧であった。今日に至って、法輪功が6年間にわたり残虐に迫害され続け、数え切れないほどの多くの人に迫害はおよび、確認できただけでも死者は2575人(6月21日現在)にものぼっている。しかし、これはほんの氷山の一角に過ぎない。

中共の暴政に対して、多くの人がねばり強く戦ってきた。しかし、大多数の人々はただ恐怖に怯え、なすすべもなく現実を受け止めている。無実の民衆の悲惨な境遇に対し、国際社会の援助はバランスを欠いている。ほとんどの人は中共の本質をはっきりと認識しておらず、また、ほとんどの政府は中共のテロリズムに対して現実離れした幻想を抱いており、適切な行動を取れていないのが現状である。それに相反して、中共はウソ偽りと利益で各国政府、企業を誘惑し、自由の地に邪な黒い手をのばし、各地で恐怖と憎悪を作り出した。自由を求める人々には容認できない現実であり、人権至上を基礎に置く国家にとっては、なおさら受け入れられない恥辱である。

幸いに、今はまさに歴史の転換期に入り、暴政を拒否し、暴政に対して戦おうとする人々が次から次と現れた。『九評共産党(共産党についての九つの論評)』が発刊され、中共脱党の波に乗って、多くの人が自由を求めて勇気を出し中共に別れを告げている。

オーストラリアで中共を離脱した三人の勇気ある行動は、まさにこの時代の光明である。彼らは危険を冒して真相を明らかにし、中共のウソを暴露した。彼らは歴史を変革するきっかけを創った時代の英雄といえよう。彼らの行動は必ずや人々の手本になり、より多くの人々が中共の内幕を暴くことになろう。彼らの勇気ある行動は中国の人々にはもちろんのこと、世界の人々にも幸福をもたらすものである。

各界の有識者は積極的に応援すべき

新しい歴史の流れにおいて、中共を離脱し、迫害政策に反対する勇気ある三人は今後、危険な目にあう可能性に直面しているのだ。また、幾千万人もの無実の法輪功学習者が6年間に受けてきた残酷な迫害を含めて、我々は彼らのために何をすべきか、歴史の発展を推し進めて行く上で、我々は何ができるのかを考えるべきである。

陳用林氏らが提出した保護申請の回答は、国際社会が自由を守る決心と能力の有無が試されている。各界の有識者に勇気ある三人を支援するように呼びかける。特に各国政府に対して、中共を離脱する勇気ある人々に支援の手を伸べるよう呼びかける。中共から与えられる一時的な経済的利益は、自由に取って代わることはできない。中共は、民衆への迫害や自由を踏み潰していることを、一度もやめたことはなかった。従って、中共の口先だけの承諾を信じてはならない。国際社会は優柔不断な態度を改めて、自由民主を堅く守り、共産全体主義の暴政を否定することがまことの賢明な選択であるのだ。

各国政府や人々が勇敢に中共を離脱したこうした人々に対して支援の手を差し伸べることを、我々は切望する。彼らを支持し守り、自由を求める多くの人々に暴政を拒否できる勇気を与え、暴政を終わらせる行動を支援し、全人類にとって本当の自由民主の時代を創り、歴史上に永遠に輝く一ページを残していきたい。