亡命した前中国610オフィス官僚が所持する文書の存在 弁護士が証言

2005/06/13
更新: 2005/06/13

【大紀元日本6月13日】オーストラリアで政治亡命申請中の前中国610オフィス官僚・カク鳳軍氏が中国から持ち出した文書について、弁護士・バーナード・コラリー氏は、文書に大量の、驚くべき、正確な証拠が書かれていると、2005年6月9日にオーストラリアABC放送の番組で明らかにした。また、バーナード・コラリー氏は、中国共産党がオーストラリアで強力なスパイ組織を構築しているという事実も伝えた。

バーナード・コラリー弁護士によると、最近の数ヶ月間、弁護士側がカク鳳軍氏の中国における生活と仕事のあらゆる側面を詳細に調査した。調査により、中国国内安全保衛局の組織構成を、おおむねに把握することができたという。また、これらの資料は、「将来、民主主義の中国が誕生するときに、強力な迫害証拠になるため、非常に深い意義を持っている」と説明した。

バーナード・コラリー弁護士は、オーストラリア情報機関の仕事について、長い間に報道はなかったが、カク鳳軍氏が提供した文書は、オーストラリアにとって相当な価値があると述べた。

カク氏が密かに中国から持ち出した情報の委細について、バーナード・コラリー弁護士は、「主に法輪功に対する集団迫害に関するもので、非常に貴重な資料である」とコメントした。「中国共産党は、ジュネーブの国際会議の場で、「610オフィス」ー-中国本土における秘密ゲシュタポ組織の存在を否定した。しかし、今回カク鳳軍氏が提供した文書には、「610オフィス」に関して精確で、驚くべき証拠が示されていた。「610オフィス」の逮捕プログラムや、北京との詳細な連絡方法、オーストラリアにおける、法輪功学習者の活動内容まで、記録されている」とバーナード・コラリー弁護士が紹介した。

同氏はまた、政治亡命申請の二人の中国人官員の人身安全に懸念を示し、「オーストラリアと中国の貿易で得た経済利益と比べ、オーストラリアにおいて、中国共産党によるスパイ活動や、公民権益の干渉などの問題は、もっと憂慮されるべきである」と述べ、政治関係と経済利益を重視するあまり、人権観察における重要な役割を軽視してはならないとオーストラリア政府に呼びかけた。