反日から反共への必然、世界陣営の両極化

2005/04/30
更新: 2005/04/30

【大紀元4月28日】中国共産党当局は最近、中国大陸に起こった一連の反日デモをめぐって支持、扇動、操縦から制限、禁止、取締へと、劇的にその態度を変えた。また、中国全土で党の風紀を厳しく立て直すために、共産党員の新たな入党を要求すると同時に、台湾野党の国民党主席連戦が北京当局の扉をたたくと、共産党から厚遇された。さらに、日本と緊張関係になると、北京は東南アジアへ経済貿易の関係を促進させる姿勢を示し、フィリピン、インドネシアへ高額の投資を約束した。中共当局による一連の動きをどのように読み取ったらいいのだろうか?

4月23日世界各地で行われた、中国共産党から脱退する百万の民衆を応援する自由民主集会などの脱党ブーム現象も含めて、最近の中共に関する時局について、大紀元特約時局評論家・張傑蓮氏(アメリカ在住)が4月28日、大紀元の取材に応じ、世界は中国共産党という問題について両極な陣営に展開し、中国本土の反日デモは必ず反共運動に発展すると語った。

張氏は、現在中共の一連の処置はすべて生き残りの反応であると指摘した。中国共産党は、現在中国国内において、その存在の合理性と合法性が民衆に疑われ、多くの政治的、社会的な危機に直面し、火山の噴火口の上に座っているとも言える。一番危機感を与えているのは、『九評共産党』(共産党についての九つの論評)という本が民衆の中での広がっていることだ。『九評共産党』は、共産党の本質と暴政の歴史を詳細に暴露し、民衆に共産党の仮面を明らかにし、共産党の存在は中華民族の利益にとって最大の脅迫であるとした。『九評共産党』は、中国や海外の中華コミュニティで中国共産党から脱退するブームを引き起こし、中共の統制基礎までも動揺させたと張氏は述べた。

張氏によると、権力の危機に陥った中共は、自分が救われるように現在、精一杯利用可能な対象を探しているという。従って、中共の現時点でのすべての考えや、すべての処置は、この目的に中心としている。「天の時、地の利、人の和」という表現から言えば、中共内部の衝突と社会危機は地の利と人の和の問題に関わっているが、共産党の崩壊は、更に天の時の影響もある-天が中国共産党を滅ぼす。つまり中国共産党の崩壊は天意である。『九評共産党』は、天意の現れとも言える。

張氏は、現在のその特殊な時期に、中国共産党は人類の一つの核心的な問題になっていると語った。その物差しで世界のすべての人が自分の位置付けをする。中国共産党に近づくのか、遠く離れるのか、あるいは利益に誘惑されるのか、単なる中国の事情ではない、と張氏が述べた。その核心問題を中心にして世界の未来は正義と邪悪の両極化を進めている-中共に付いて陪葬されるのか、それとも中共の陣営から脱退して救われるのか、中共との関係は、すべての個人、国家、更に民族までの運命に関わっている。人類は共産党のない新しい時代を必ず迎えると張氏が強く主張した。

次は、張傑蓮氏が大紀元の取材に応じた詳細な内容:

反日デモについて

Q:最近中共当局は。反日デモに対して、以前の支持し、扇動したのとは打って変わって、正反対の態度に変わり、デモを禁止し、更に一部のデモ参加者を逮捕しました。上海解放日報4月25日付の評論では、最近の反日デモは“告げられない目的”があり、“陰謀計画”だと称しています。当局も多くの面に働きかけ、反日デモを鎮めようとしました。過去各地の大規模デモは当局にとって脅威となったという見方がありますが、これについてのお考えをお聞かせ下さい?

張:“告げられない目的”というのは、まさに中共当局自身のことを指しているのでしょう。泥棒が他人を泥棒呼ばわりをするということですね。三つの側面から見て見ます:

1.党文化  扇動しようとしたら、愛国感情と呼びますが、鎮めようとしたら、“安定”の需要、また国民の素質が低いため利用されやすい、違法行為が出やすいなどの口実で抑えます。民衆は、その矛盾の両方の言い方にどちらにも納得します。それはまさに中共による民衆に対する長期の洗脳の結果です。実は、中共は原則的な立場がありません。今日は昨日の決定を即否定できるのです。すべては“権利維持”が目的なのです。たとえば、六四天安門事件の時、百万人が北京でデモを行ったが、治安状況含めて社会的な秩序がとてもよく守られていました。民衆もとてもよく自らを律していました。泥棒も盗みを止めました。つまり、中国国民の素質は低くはありません。現在、デモを抑えるため、国民の素質が低いという口実を作りました。もしそれが本当であれば、どうして中共の政権の下で、素質の高かった民衆が、自らを律することのできない、低いレベルの人間になってしまったのか、それはまさに中共の洗脳教育が招いた結果ではないでしょうか?六四事件の時、民衆が示した高い素質は、実は共産党文化を捨て、コントロールから解放された自覚の行為から来たのです。

2.歴史の真相  中共が反日デモを扇動したのは、中国民衆の民族感情をかき立て、日本による中国侵略の真相を要求するという口実です。実は、隠されている中国の歴史真相のほうが非常に多いのです。たとえば、抗日戦争の真相、六四事件の真相、趙紫陽の真相、法輪功の真相、文化大革命の真相、あらゆる政治運動の真相など、中共はすべて無視して、日本の中国侵略真相のみを取り上げて、常にそれを問題にして民衆を洗脳をしています。ですので、現在中国の人が、抗日戦争は誰が行ったのかほとんど知らず、六四事件についても分からないのです。大学生でも趙紫陽を知らない人がたくさんいます。その原因は、国民には真相を明らかにしていないからです。例えば毎年六四の記念日にあたって真相を封じる動きを必ずとります。ですので、中共は実際に真相を一番恐れているのです。嘘と暴力で政権維持をしている共産党は、歴史の真相にまったく興味がありませんが、どうして日本の中国侵入のみに大変な興味を持つのでしょうか?そのことを利用して、民族感情を扇動して危機を逸らすためです。つまり、日本の中国侵入は、中共の切り札にされ、必要な時期にそれを取り出して危機を回避する。反日デモの背後にある中共の真意は、民族の気骨ではなく、自身の権利と利益維持にあります。 日本も中共の脈をよく把握してあり、中共の本当の目的は真相追究ではなく、国民感情を利用することにあると分かっているようです。ですので、日本もその面では強気で対応しています。日本も歪曲した事実を探そうと中共の教科書をチェックすると称し、共産党の致命的なポイントを掴みました。

3.民族の気骨 民族の利益  中共は外来の邪霊であり、ヨーロッパから来たもので、中国人のものでもないし、中国文化のものでもありません。中国を代表することはできず、かえって中国の文化を完全に破壊し、中華民族の利益に害を与えました。中国共産党のコントロールの下で、民族利益がないし、民族気骨は更にありません。中国人はもし自分の民族のものを探す場合、まず最初の一歩は中共を見捨てなければなりません。今の反日ブームは最終的に反共運動になるのは必然でしょう。民衆は初めて集中します。中共に操縦された反日デモそのものは民族の中身がありません。民族的な中身のある物は必ず反共から始まります。ですので、反日デモが反共運動に転化するのは必然です。反共は、真の民族利益のために励む行為です。その過程を見た共産党がこの点にも気づき、大変恐れているようだ。ですので、積極的な支持から鎮圧に移り、国民の感情を起こして国内の危機移転するテクニックです。