米4州がTP-Linkを提訴 Wi-Fiルーターの安全性と中国との関係問題視

2026/10/09
更新: 2026/10/09

米国の4州が相次いでWi-Fiルーター大手TP-Linkを提訴した。各州は、同社がWi-Fiルーターの安全性や中国共産党(中共)との関係をめぐり、消費者に誤解を招く説明をしていたと主張している。

フロリダ、アイオワ、モンタナ、ネブラスカ各州の司法長官は、TP-Linkが2024年に本社をカリフォルニア州アーバインへ移転したが、中国事業との関係を実際には断っていないと訴えている。

アイオワ州のブレナ・バード司法長官は、今回の消費者保護訴訟は、TP-Linkと中国との関係を問題視したものだと述べた。

バード氏は、TP-Linkが中国とは無関係であるかのような印象を与えようとしていると批判した。

「実態は違う。ルーターは大量の情報が行き交う重要な機器だ。ルーターが侵害されれば、そこを通るデータが中国(中共)政府の手に渡る恐れもある」

同氏によると、TP-Linkはルーターの安全性を強調し、ベトナム製だと説明しているものの、使用部品のほぼすべてを中国から、または中国経由で調達しているという。

また、ルーターのファームウェアを通じ、中共がアイオワ州民の端末やデータにアクセスする恐れがあると主張した。

フロリダ州のジェームズ・ウスメイヤー司法長官は動画声明で、TP-LinkがルーターやセキュリティーサービスHomeShieldについて、あらゆるセキュリティー上の場面に対応し、100%保護できるとうたっていたと批判した。

ウスメイヤー氏はこのように述べた。「こうした説明は事実ではない。TP-Linkを提訴する。中国(中共)政府の支援を受けたハッカーが、米国の家庭にあるTP-Link製ルーターを攻撃に利用している。多くの機種は自動更新に対応しておらず、TP-Linkがすでにサポートを終了した製品もある」

モンタナ州のオースティン・クヌーセン司法長官は、「同社の行為によって、数百万人の米国人が知らないうちに外国の敵対勢力を家庭内に招き入れ、個人情報を漏えいの危険にさらしている」と述べた。

ネブラスカ州のマイク・ヒルガース司法長官は、今回の提訴について、州民を中国共産党の影響から守るためだと説明した。

同氏によると、TP-Linkは米国のWi-Fi機器・SOHO向けルーター小売市場で少なくとも60%のシェアを占め、ネブラスカ州内の大手小売店でも広く販売されているという。

ヒルガース氏はさらに、TP-Linkが中共軍の請負企業との関係が続いていることや、製品にロシア情報機関や中共と関係するハッカーに悪用され得る脆弱性があることを、消費者に十分開示していなかったと主張した。

これに対しTP-Linkは、4州による訴訟はいずれも誤った前提に基づいていると反論した。

同社は、過去数か月にわたり各州の規制当局に検証可能な資料を継続的に提出し、2つの基本的な事実を示してきたとしている。

1つは、TP-Link Systemsが米国で販売する機器はベトナムで製造されていること。もう1つは、TP-Link Systemsが独立した米国企業であり、外国政府の所有下にも支配下にもないことだ。

TP-Linkのコーポレートアフェアーズ責任者責任者、スティーブ・コフスキー氏は、「今回4州が相次いで起こした訴訟はいずれも、誤った前提に基づいている」と反論した。

「これらの訴訟は国家安全保障の向上にはつながらず、むしろ業界をリードする米国企業を不当に攻撃するものだ」と述べた。

張婷