中国 「英雄の名誉を侵害」で実刑

毛沢東を風刺した芸術家に懲役3年 家族も中国を出られず

2026/08/27
更新: 2026/08/27

中国で今なお「英雄」として扱われる毛沢東。その一方で、大躍進や文化大革命で膨大な犠牲を生んだことから、「史上最悪の殺戮者の一人」とも評される人物だ。

その毛沢東をひざまずかせた彫刻などを制作してきた中国人芸術家、高兟(ガオ・ジェン)氏に8月25日、懲役3年の判決が言い渡された。

高氏は弟とともに、毛沢東や中国共産党を風刺する作品を長年制作してきた。代表作には、毛沢東がひざまずいて反省する姿を表した彫刻や、毛沢東に似た人物たちがキリストに銃を向ける作品がある。

高氏は2024年8月、妻子と中国へ帰省した際に拘束された。当局はアトリエから作品118点を押収し、「英雄の名誉を傷つけた」として起訴した。

高氏と妻はいずれも中国籍で、米国の永住権を持つ。当局は「国家安全に関わる」として妻の出国を制限し、警察は夫の拘束についてメディアに話さないよう求めているという。

夫妻の7歳の息子は米国籍だが、ニューヨークに戻って学校に通えない状態が続いている。また、米国大使館関係者も高氏の裁判の傍聴を認められなかった。

高氏の拘束後、英国在住の中国人作家・馬建(マー・ジェン)氏が釈放を求める署名活動を始め、世界の作家や芸術家ら約200人が賛同した。ドイツ在住の作家・廖亦武(リャオ・イーウー)氏は、中国に批判的な芸術家や作家らに対し、安易に中国へ戻らないよう警告している。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!