広東省で9月4日、配達中にまさかの「死んだはずの同乗者」が突如暴れ出した。荷物を依頼した業者から「死んだワニ」と説明されていた袋の中身が、突然復活して大暴れしたのである。
袋は破れ、牙や爪、しっぽが突き出し、道路に何度も落下。逃げ場のない配達員は、まさに運の悪さを呪うしかなかった。
主人公、いや、被害者となった配達員の関さんは「事件」の日、受け取ったナイロン袋を電動バイクの足元スペースに置き、いつものように出発した。ところが走行中、揺れと猛暑に刺激されたのか、袋の中のワニが突然目を覚まし、大暴れを始めた。
落ちるたびに拾い上げ、足で押さえ込みながら必死に前進する関さん。しかしワニは容赦なく爪を突き出し、ついには靴をズタズタに引き裂いた。もし観客がいたなら、拍手喝采ではなく悲鳴が上がっていただろう。
恐怖の中、困り果てた関さんは業者に電話をかけ、なぜ生きていることを言わなかったのかと問いただした。だが返ってきたのは、足で押さえて運べば大丈夫という冷酷な一言。こうして「ワニとの相乗り」は続き、関さんはまるでアクション映画の主人公のように、終わりなき格闘を強いられることになった。
苦難の末、関さんはついに「命懸けで運ぶには割に合わない」と悟り、警察に通報した。駆けつけた警察はワニを空き地へ運び、受取人に直接引き渡すよう指示。こうして珍ロードショーはようやく幕を閉じた。
事件後、業者は「死んでいるとは言っていない。これまでも同じ方法で問題はなかった」と責任を否定。一方、関さんは「こんな配達は常識ではあり得ない」と憤慨し、裂かれた靴の弁償を求めている。
配達員にとっては大事件であり、きっと一生癒えそうにない傷を負っているにもかかわらず、ネット上では格闘コメディとして笑いのネタにされている。深刻さと滑稽さが交錯し、大きな驚きと失笑を呼んでいる。
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