6月30日、福建省に住む夏品凱(か・ひんがい)さん(42、男)が窃盗容疑で地元警察に逮捕された。地元拘置所での健康診断では「異常なし」とされたが、7月3日、山東省の看守所へ移送され、わずか3日後の7月6日に死亡した。
当局は「病死」と発表したが、死因の詳細は一切明かされず、家族はその不透明な対応に強い疑念を抱いた。中国メディアもこの問題を報じ、世論の関心を集めている。
遺族は監視カメラの全映像の開示や第三者による死因調査を求めたが、警察側は一部映像しか開示せず、第三者による死因鑑定を拒否するなど、真相解明への消極的な姿勢を見せた。

SNSでは「またか」「看守所での死因は、バリエーションが豊富すぎる」と皮肉る声や、真相究明を求める声が相次いでいる。
それもそのはず、こうした不可解な死亡例は、これまでにも数えきれないほど繰り返されてきたのだ。
中国の看守所では、「かくれんぼで死亡」「洗面台で溺死(自殺扱い)」など不可解なケースが相次ぎ、当局の説明は常に不信と嘲笑を招いた。今回もまた責任の所在は曖昧なまま、恐怖と不信感が社会に渦巻いている。
「病死」の一言で片付けられる命だ。また一つ、看守所の闇が積み重なった。
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