韓国の大統領に出国禁止措置 戒厳令めぐり捜査 現職大統領は初 

2024/12/09
更新: 2024/12/09

韓国の法務省は9日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対し、出国禁止措置を取ったと明らかにした。3日に宣布された「非常戒厳」をめぐり、内乱容疑などで尹氏を捜査している。

政府高官らの不正を捜査する機関「高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)」が措置を法務省に申請し、承認された。現職の大統領が出国禁止措置を受けるのは初めて。

韓国の憲法によれば、大統領は在任中に刑事上の訴追を受けないと明記されているが、内乱または外患罪は例外となる。

最大野党「共に民主党」は、尹大統領の戒厳令布告が内乱罪に該当するとして、弾劾訴追案を国会に提出したが、7日の国会で投票が不成立に終わった。

与党「国民の力」の韓東勲  代表は8日、「大統領は、辞任するまで、外交を含むいかなる国務にも関与しない」と発表した。韓国外交の停滞が予測されている。

金龍顕前国防相は戒厳令を進言したとして、8日に検察に出頭し緊急逮捕された。