日本の逆転劇が続くパリ五輪2024 感動的な金メダルと歴史的快挙

2024/07/30
更新: 2024/07/30

パリ五輪2024年で、日本は異なる競技で息をのむような逆転劇をみせた。体操男子団体が最後の鉄棒で見事な逆転により金メダルを獲得し、スケートボード男子ストリート競技では堀米雄斗選手が最終トリックで圧倒的なパフォーマンスを見せ、連覇を果たした。さらに、馬術団体戦では92年ぶりにメダルを手にし、日本チームは障害馬術での安定した騎乗により銅メダルを確保した。

日本体操男子団体、劇的な逆転で金メダル獲得

パリ五輪の体操男子団体戦において、日本チームが最終種目の鉄棒で劇的な逆転を見せ、感動的なシーンの中、金メダルを獲得した。激戦の末、チームは2大会ぶりの栄冠を手にした。

7月27日の予選を突破し、8チームが競い合う決勝戦に進出した日本チームは、橋本大輝、萱和磨、谷川航、岡慎之助、杉野正尭の5人の選手で戦った。

日本チームは「ゆか」で高得点をマークし、中国チームに対して2.866点のリードを築いた。萱和磨、橋本大輝、岡慎之助選手の堅実な演技が光った。この時点で日本の合計得点は43.266点。

その後、あん馬では杉野正尭選手が高難度の構成で14.866点をマークしたが、ここで橋本大輝選手が落下し、13.100点となった。

次は中国が得意とする吊り輪だった。中国はここで会心の演技を続け、日本は順位を5位まで落とした。

続いて跳馬と平行棒では、日本は安定した演技を見せたが、中国との差は依然として大きく、5種目目終了時点で3.267点差であった。

鉄棒での決定的な逆転

しかし決勝の最後の種目、鉄棒で中国の2人目の選手、蘇煒徳選手が演技中に2度落下し、得点は11.600点にとどまった。ここで日本のエース、橋本大輝選手が完璧な演技を披露し、14.566点をマーク。これにより日本は最終的に合計259.594点で、中国をわずか0.532点上回り、金メダルを獲得した。

試合後、日本チームのメンバーは涙と笑顔で抱き合った。主将の萱和磨選手は「この結果はチーム全員の努力の賜物です」とコメントし、橋本大輝選手は「みんなの思いを背負って戦えたことが幸せでした」と感謝の言葉を述べた。

パリ2024オリンピックの体操男子団体戦において、日本チームが最終種目の鉄棒で劇的な逆転を見せ、金メダルを獲得した (Hannah Peters/Getty Images)

堀米雄斗、劇的な逆転でスケボー2連覇を成し遂げる

2024年パリオリンピックのスケートボード男子ストリート競技において、日本の堀米雄斗選手が見事な逆転で金メダルを獲得し、オリンピック連覇の偉業を達成した。(Cameron Spencer/Getty Images)

パリ五輪のスケートボード男子ストリート競技において、日本の堀米雄斗選手が見事な逆転で金メダルを獲得し、オリンピック連覇の偉業を達成した。

堀米雄斗選手は、7月29日の予選で、第1ランで89.72点を記録するというスタートを切り、その後のベストトリックでは高得点を連発し、270.18点の合計で暫定3位となり、決勝へと駒を進めた。

決勝 – 劇的な逆転で金メダルを掴む

決勝ラウンドでは、堀米選手は最終トリックの前に、暫定7位だった。最終トリックで堀米選手が高度な技を完璧に成功させ、驚異的な97.08点を叩き出し、合計281.14点で、暫定7位からの大逆転で金メダルを獲得し、二連覇を達成した。2位の選手とはわずか0.10点差だった。

最終トリックで堀米選手が高度な技を完璧に成功させ、驚異的な97.08点を叩き出し、合計281.14点で、暫定7位からの大逆転で金メダルを獲得し、二連覇を達成した(Cameron Spencer/Getty Images)

困難を乗り越えての栄光

金メダル獲得までの道のりは平坦ではなかった。五輪出場権を獲得する過程で大きな苦戦を強いられた堀米選手は、一時は代表選考レースで5番手にまで後退した。しかし、予選最終戦での優勝により、見事に逆転でオリンピック出場権を手に入れた。彼は自身のSNSで、「パリで2度目のオリンピックに出場できて嬉しいです。全部の出来事に感謝しかないです! 行ってきます」と決意を新たにしていた。

馬術 日本チーム逆転で92年ぶりメダル

総合馬術団体戦において、日本は銅メダルを獲得した。これは日本の馬術競技において92年ぶりのオリンピックメダル獲得であり、団体戦では史上初の快挙である (PIERRE-PHILIPPE MARCOU/AFP via Getty Images)

総合馬術団体戦において、日本は銅メダルを獲得した。これは日本の馬術競技において92年ぶりのオリンピックメダル獲得であり、団体戦では史上初の快挙である。

日本代表チームは大岩義明、戸本一真、北島隆三、田中利幸の4人の選手で構成された。競技は3日間にわたり、馬場馬術、クロスカントリー、障害馬術の3種目で争われた。

2日目のクロスカントリー終了時点で、日本チームは3位につけていた。しかし、最終日の馬体検査で北島選手の馬がクリアできず、20点減点が加算され5位からのスタートとなった。

最終種目の障害馬術では、北島選手の代わりに出場した田中選手が安定した騎乗を見せ、戸本選手は減点のない完璧な騎乗を披露した。最後に出場した大岩選手も美しい騎乗を見せ、わずかな減点に抑えた。

結果として、日本チームは3種目合計115.8の減点で銅メダルを獲得した。金メダルはイギリス、銀メダルはフランスが獲得している。