朝鮮半島 火災報知器や消火設備はどうなっていたのか?

韓国電池工場火災で22人死亡、中国人労働者が多数犠牲

2024/06/27
更新: 2024/06/27

【ソウル】6月24日、韓国京畿道華城市にあるリチウム電池工場で火災が発生し、22人の労働者が死亡した。このうち19人が中国人であり、多くは中国東北部からの朝鮮族の女性であることが明らかになった。

火災は午前中に韓国の電池製造会社アリセル(Aricell)の工場で発生し、京畿道消防災難本部は当日の午後5時55分までに22人の死亡を確認した。被災者の多くは工場の2階で働いていた。

新京報によると、工場で働く金澤媛(仮名)さんは、工場には100人以上の労働者がおり、その多くは30~40歳の中国東北部からの朝鮮族の女性であると述べた。金澤媛さんはその日休暇を取っていたため、災難を免れたという。火災発生時には、1階で働いていた同僚から、建物内が黒煙で覆われ、2階にいた韓国籍の事務員が窓から飛び降りて逃げたことが伝えられた。

金澤媛さんは、工場が主に軍用リチウム電池を生産しており、一部は輸出用の民生用電池であると述べた。火災の2日前には、工場の2棟1階で電池が爆発し、消火栓を使って火を消し止めたことがあったという。工場側は、リチウム電池が激しい衝撃を受けると爆発しやすいと従業員に説明していた。

地元の消防当局によれば、火災が発生した建物内には3万5千個以上のリチウム電池の製品が保管されており、電池の火災が連続爆発を引き起こしたとされる。しかし、電池が最初に発火した原因はまだ明らかになっていない。

アリセルは2020年に設立され、主にセンサーや無線通信機器に使用される一次リチウム電池を製造している。同社は最新の監査報告書によれば48人の従業員を擁(よう)している。アリセルは韓国証券市場に上場していないが、エスコネクト(S-Connect)社が多数株を保有している。エスコネクト社は韓国のコスダック市場に上場しており、火災発生後の株価は22.5%下落した。

 

蕭律生