アメリカ連邦判事は5月17日、米国議会議事堂の東側入り口への階段の下部が、第一修正に基づく表現の自由が認められる「伝統的な公共の場」であるとする判決を下した。
ワシントンD.C.の連邦地裁でチーフ判事を務めるジェームス・ボアズバーグ氏は、クリスチャン活動家であるパトリック・マホニー牧師の訴えに基づき、米国議会議事堂の東側階段下部が「伝統的な公共の場」であり、第一修正の表現の自由が認められる場所であると判決を下した。
マホニー牧師は2021年、9月11日のテロ攻撃20周年に祈りの集会を開くための許可を申請したが、議会警察はセキュリティ上の懸念からこれを拒否した。しかし、同じ場所で他のデモが許可されていたことから、牧師は見解の差別であると訴えを起こした。
ボアズバーグ判事は、「これらの階段やそれに類する場所は、歴史的に集会や公共の問題を議論するために使用されてきた」とし、下部の階段は、第一修正の権利を行使するのに適した場所であると認定した。
この判決により、議会警察はマホニー牧師やその支持者が、特定の日に祈りや集会、抗議活動を行うことを制限できなくなった。市民の権利を擁護する非営利団体である「アメリカン・リバティ・センター」はこの判決を歓迎し、「今日の判決は、議会敷地内で誰もが自由に表現の権利を行使できる新しい時代の幕開けです」とコメントした。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。