[東京 16日 ロイター] – 岸田文雄首相は16日午前、選挙応援中に爆発物らしきものが投げ込まれた前日の事件を受けて会見し、選挙戦の継続を改めて表明するとともに、日本で外交行事が続く中で警備に万全を尽くすと強調した。
岸田首相は「民主主義の根幹をなす選挙においてこうした暴力的な行為が行われた、このことは絶対許すことはできない」とした上で、「大切な選挙を最後までやり通していきたいと考えている」と述べた。
日本が議長国を務める主要7カ国(G7)の関連会合が国内で続く中、警備体制強化の必要性について問われると、「日本全体として最大限警備安全に努めていかなければならない」と説明。「国民の皆さんとともにこうした外交日程においても安全を確保できるよう力を尽くしていきたい」と語った。
岸田首相は前日、衆議院補欠選挙の応援演説のため和歌山県和歌山市の雑賀崎漁港を訪問。演説直前に聴衆内から不審物が投げ込まれ、爆発音のようなものが聞こえる事件が発生した。周りの聴衆が男を取り押さえ、警察が威力業務妨害罪で現行犯逮捕した。
岸田首相は会見で、容疑者確保に協力した人たちに直接電話をして謝意を伝えたことを明らかにした。
昨年7月には安倍晋三元首相が参院選の遊説中に奈良県で銃撃され、死亡した。
(久保信博 編集:杉山健太郎)
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