[ソウル 20日 ロイター] – 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、戦争を抑止するため、北朝鮮はいつでも核攻撃が可能な態勢にあるべきだと述べ、米韓が米国の核能力を含めて合同軍事演習を拡大していると非難した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が20日に伝えた。
報道によると、北朝鮮は米韓に対する強い警告を発するため「戦争抑止力と核反撃能力」の強化を目的とした演習を18─19日に実施した。
KCNAは、この演習では戦術核攻撃のシナリオの下、模擬核弾頭を搭載した弾道ミサイルが800キロ飛行し、高度800メートルの標的に命中したとしている。
実験に立ち会った金総書記は今回の演習について、軍の実戦能力を高め、こうした訓練を通じて「即時かつ圧倒的な核反撃」の準備態勢を確保する必要性を強調したと指摘。
「敵が北朝鮮に対する侵略の動きをますます顕著にしている現在の状況では、核戦争抑止力の飛躍的な強化が急務だ」と述べた。
また「北朝鮮の核戦力は高い戦争準備能力で敵の無謀な動きや挑発を強く抑止、制御、管理し、望まない事態が起きてもためらいなく重要な任務を遂行するだろう」と語った。
KCNAが掲載した写真によると、金総書記は幼い娘を同伴して実験に立ち会った。
米韓の海軍と海兵隊は20日から4月3日までの2週間、5年ぶりに大規模な上陸演習を開始する。
KCNAはまた、北朝鮮の国民140万人超が米韓に対抗するために軍への入隊や再入隊を志願していると伝えた。2日前に国営紙が伝えた約80万人を上回る。
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