[台北 15日 ロイター] – 来年1月の台湾総統選挙に向け、頼清徳副総統が15日、与党・民主進歩党(民進党)の予備選への参加を届け出た。届け出手続きをした党本部で、台湾は民主主義の最前線に立つと表明した。
頼氏は「台湾は(中国が独自に設定した防衛ラインの)第一列島線において地理的に重要な位置にあり、中国の言葉・軍事的な脅威、不正な手段による外交弾圧、平和を希求しつつ戦争を振りかざす二重戦略のさまざまな脅威に直面している」とし、「われわれは団結し、台湾を強化し続け、民主主義の最前線を守り、台湾の安全を確保しなければならない」と述べた。
民進党は、頼氏以外に立候補者がいれば投票によって候補を選出するとしている。
前回2020年の総統選は、中国に対抗する姿勢を示した蔡英文総統が圧勝した。24年の総統選も対中関係が最大の争点となる見込みだ。
頼氏は行政院長(首相)だった18年、自身は「台湾独立派」であり、台湾は主権を持つ独立国との見解を立法院(議会)で表明。中国を怒らせた。
同氏は、昨年の選挙惨敗の責任を取って辞任した蔡氏に代わって党主席(党首)に就任した今年1月、当時の発言に関する質問に対し、台湾の未来を決めることができるのは台湾の人々だけであり、台湾と中国は「互いに従属しない」といった蔡氏の方針を踏襲する方針を示した。
主要野党の国民党は、総統選候補をまだ決定していない。
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