[東京 6日 ロイター] – 松野博一官房長官は6日午前の会見で、中国の国防費が増加する見込みとなったことに関連し、「十分な透明性を欠いたまま、軍事力を広範かつ急速に増強させている」として、日本と国際社会にとっての「深刻な懸念事項」であるとの見解を示した。
中国政府が5日に公表した2023年予算案によると、国防費は前年比7.2%増の1兆5500億元(約2240億ドル)で、前年の増加率を若干上回った。
松野官房長官は、中国は「東シナ海、南シナ海などにおける力による一方的な現状変更の試みを強化し、我が国の安全保障に影響を及ぼす軍事活動を拡大・活発化させている」と指摘。国際秩序を強化する上で「これまでにない最大の戦略的な挑戦で、我が国の総合的な国力と同盟国・同志国との連携により対応すべき」との考えを示した。
台湾海峡の両岸関係についての質問に対してはコメントを控え、「台湾を巡る問題が対話により平和的に解決されることを期待する」との従来見解を述べた上で、今後とも状況を注視していきたいと語った。
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