中国雑貨大手、「消費者の感情を傷つけた」 脱日本化を表明

2022/08/22
更新: 2022/08/22

中国生活雑貨大手「名創優品(MINISO)」は18日に声明を発表し、「日本人デザイナーがデザインしたブランド」を宣伝してきたことについて「消費者の感情を傷つけた」と謝罪し、来年3月までに全商品の「脱日本化」を図ると示した。

2013年に広東省広州市で設立した同社は現在、中国国内外で約5000店舗を構えており、20年に米国株式市場への上場を果たした。

中国では最近、台湾海峡問題を巡り日中関係がこじれたことを受けて、一部の愛国主義者らは、名創優品への批判を強めている。

同社は声明の中で、会社設立後の2015~18年にかけて、日本人デザイナーをチーフデザイナーとして迎え、日本風を売りにしてきたと示した。声明は「会社が発展する初期段階で、ブランドとマーケティング戦略の方向性を誤った」とし、来年3月末までに店舗内装、商品ラベル、宣伝用品などの「脱日本化」を完成させ、「堂々たる中国ブランドとして確立していく」という。

8月に入ってから、同社に関するネガティブな報道が増えた。中国メディアなどによると、7月下旬、名創優品のスペイン現地法人がSNSインスタグラム上で、ディズニー・プリンセスのキーホルダー写真を投稿したことが問題になった。写真の中で、プリンセスのフィギュアがチャイナドレスを身にまとっているにもかかわらず、写真の説明は「(日本の)芸者」となっている。

また、中国メディアが過去の写真を見つけ、同社の幹部らが外国企業と商談する際に、会場で中国の国旗ではなく、日本の国旗を掲げていたことがわかった。さらに、名創優品の米国の店舗は、同社について「ジャパニーズ・ライフスタイル・ブランド」と紹介。

中国政府系メディア・人民網などは10日、名創優品のロゴなどに「日本のイメージが色濃く反映されている。日本ブランドのユニクロや無印良品などを連想させる」と示し、「偽日系」と批判した。

張哲
張哲
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