厳しい外出制限が続く上海市の老人ホームで入居者が中共ウイルス(新型コロナ)に感染して相次ぎ死亡している、と住民は大紀元に情報を寄せた。遺族らは老人ホームなどが情報を隠ぺいしたと批判している。
市内中心部にある徐匯区の団地、書香苑小区の敷地内に「蘭公館老人ホーム」が開設されており、140人ほどが入居している。団地に住む女性住民は14日、「ここ数日間、毎日午前と午後に1回ずつ、2~3体の遺体が運び出されている」と大紀元に語った。
「私たちが日中確認したところ、すでに15人が亡くなったことがわかった。夜中に運ばれた遺体の数を加えれば、死者はもっといるだろう」
住民は地域を管理する居民委員会やマンションの管理会社などに対し、老人ホーム内の感染拡大を抑えるために、他の入居者を別の場所に移すよう求めたが「全く応じてくれなかった」と話した。
「この状況では、さらに多くの死者が出るだろう。団地住民に感染が広がる心配もある。実際に陽性が確認された住民は増え続けている」
女性は「老人ホームに毎回、約60個の弁当が届いているから、まだ60人ぐらいはいるだろう」と推測した。
市内の別の老人ホーム「東海老人護理院」の女性入居者の遺族、孫穎さんは14日、大紀元の取材に応じた。
孫さんによれば、ここに入居していた義母は3月29日に突然亡くなった。死亡前に受けたPCR検査で陽性が確認された。
「死因は多臓器不全とされているが、その原因についての記述はない」
孫さんは「義母が生前に適切な救命治療を受けたのか確認できず、そして遺体との対面もまだ果たしていない」と話した。
いっぽう、老人ホームと病院側は遺体を速やかに火葬できるように、遺族に許可を出すよう促しているという。
この老人ホームに勤務する医師は「私自身、4月1日に新型コロナウイルスの陽性が確認された。その後隔離されたが、職場の人手不足で3日後に仕事に復帰した」と話した。
医師によると、ここでは入居者のほぼ全員がウイルスに感染した。
「少なくとも毎日10~20人の入居者が死亡している」という。
(記者・趙鳳華、翻訳編集・張哲)
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