「これが政府のやり方なのか」、上海の非感染者が「隔離施設」へ強制連行

2022/04/11
更新: 2022/04/11

中共ウイルス(新型コロナ)の感染拡大を受けてロックダウンが続く上海市で、感染していない市民を臨時隔離施設へ強制的に収容する事件が起きた。

当事者の一家3人と警察官とのやりとりを記録した19分に及ぶ録音データが中国SNSのウェイボー(微博)で広く拡散された。

録音によると、一家は「感染していない」と主張し、PCR検査の陰性証明を提示して隔離施設行きを拒否した。

しかし、警察側は一家が陽性だという通知を受けたと主張し、「上が陽性だと言ってるんだから陽性だ。陰性証明など見る必要はない」と一歩も引き下がらなかった。

夫婦によると、病院側の記録が間違っていたため、病院も間違いを認めた。病院とのやり取りを録音した音声データを所持しているという。

一家が「自分たちは感染していない」といくら訴えようと、警察側は「我々はただ上の命令を執行しているだけだ」との一点張りだった。

「たとえ間違ったとしても、我々のせいじゃない」「まず隔離施設へ行って、もし本当に間違っているのなら、申し出ればいいだろう」などと冷たく言い放った。

これに対して女性は「それは人命をおろそかにするやり方だ」と批判し、「隔離施設で本当に感染してしまう。後から申し出ることに何の意味があるのか」と反論した。

しまいには、痺れを切らした警察官は「行くのか?行かないのか?どっちだ」と声を荒げた。

一家がどんなに訴えようとも警察官は態度を軟化させなかった。女性は「これが政府のやり方なのか!これが党のやり方なのか!」と呆れた。

女性の夫も「本当に絶望した」と声を詰まらせた。

この一家は最終的に、強制的に臨時隔離施設へ連行されたという。

上海では10日にも、新規感染者が2万6千人以上と、過去最多を再び更新した。

(翻訳編集・李凌)