[ジュネーブ 21日 ロイター] – 国連のトマス・オヘア・キンタナ北朝鮮人権状況特別報告者は21日、北朝鮮に対し、政治犯収容施設で劣悪な環境に置かれた多数の人々を解放するよう呼び掛けると同時に、国際社会に核問題とともにこの問題を取り上げるよう促した。
キンタナ氏は、2014年の国連調査で最大12万人が収容施設で拘束されていることが判明したとし、その後も施設に関する報告を受け続けていると述べた。
記者会見で「北朝鮮の体制は政治犯収容施設の存在なしには存続できないという話を聞いている」と指摘。
収容者の恩赦があることにも言及し、「指導者に対して特に最も脆弱な人々の解放を続けるよう促す。最終的には施設の解体を求める」と述べた。
政治犯収容制度は人道に対する犯罪だとし、実行者は裁きを受けるべきとの見解も表明。また「一部の施設では、収容者が炭鉱などでの強制労働を強いられている」と指摘した。
北朝鮮は施設の存在を繰り返し否定している。
キンタナ氏は、この日行われた国連人権理事会では、新型コロナウイルスの感染拡大により北朝鮮が孤立を深めたため、多くの人が飢饉や飢餓に直面している可能性があるとも指摘し、労働者を支援し食糧輸入を促すために国境を再開するよう求めた。
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