「中国に立ち向かわないと今後の10年失う」=豪防衛相

2022/02/07
更新: 2022/02/07

豪州のピーター・ダットン国防相は、南シナ海で中国に対抗しなければ、オーストラリアとその同盟国は 「今後10年は負ける」 と警告した。豪紙シドニー・モーニング・ヘラルドは7日、報じた。

それによると、ピーター・ダットン国防相は、「現在、中国は南シナ海に20の軍事拠点を持っている」とし、「これは地域の安定につながらない」と指摘した。

「もし現状のままで行けば、我々は今後10年間の時間も失うことになる」とし、「この問題に率直に向き合うべきだ」と同氏は述べた。

米英豪の安全保障協力の枠組み「AUKUS」の支援を受けて造られる原子力潜水艦に関して、「2038年までには最初の1隻を受け取れる」とダットン氏は明かした。

ダットン氏が国防相に就任して以来、その発言が中国との緊張を高めたとして豪州の野党や防衛専門家らから批判されてきた。

これに対し、ダットン氏は「インド太平洋地域の平和の確保に尽力しているだけだ。北京と緊張関係にあるのはオーストラリアだけではないと認識することが重要だ」と一蹴した。

昨年11月、台湾を巡る有事の際、「我々が米国を支援しないことは考えられない」と同氏は述べた。

日米豪印4カ国の連携枠組み「クアッド」外相会合は今週、オーストラリアのメルボルンで開かれる。日本で予定されている日米豪印首脳会議を前に、外相レベルで経済や先端技術、気候変動分野での連携強化について協議される。

(翻訳編集・李凌)