NBA選手「中国共産党は友人ではない」人権侵害に立ち上がるよう呼びかけ

2022/01/26
更新: 2022/01/26

リック・スコット米上院議員は24日、中国共産党による数十年にわたる残虐な人権弾圧について連邦議会議事堂内で記者会見を開いた。米国プロバスケットボール(NBA)のエネス・カンター・フリーダム選手や米国籍の民主活動家、朱牧民氏が参加し「来週開幕する北京冬季五輪を中国共産党は主催する資格がない」と非難した。

電話で記者会見に参加したカンター氏は「中国共産党は『卓越、友情、尊重』という五輪憲章の精神に背いている」と指摘し「世界は目を覚まし、中国共産党が我々の友人ではないことを理解する必要がある」と訴えた。

カンター氏は中国共産党が移植用臓器を入手するためにチベット人や法輪功学習者など無実の人々を集団的に殺害しているとツイートするなど、人権問題に厳しい姿勢を示してきた。今回も中国共産党を「残忍な独裁者」と表現し「今この瞬間も拷問や強制労働、レイプ、強制避妊手術が行われている」と非難した。

「金メダルは価値観よりも重要なものではない」とアスリートたちが人権侵害に立ち上がることを期待していると述べた。

スコット氏は冒頭で「米国は不屈の精神で人権を擁護し、真実を語り、中国共産党を怒らせることを恐れていないと示す必要がある」と強調した。

米国を拠点とする「ザ・キャンペーン・フォー・香港」を設立した朱牧民氏は、中国共産党が人権状況を向上すると約束した2008年の北京夏季五輪以降も状況は悪化の一途を辿っていると指摘。そもそも中国は「五輪開催地として選ばれるべきではなかった」と語った。

ロシアが国家ぐるみでドーピング隠しに関与したとして、2年間、五輪を含む国際大会への出場停止処分が下ったのに対し、中国共産党への措置はほとんど取られていない。「ドーピングに対する処分が出場停止ならば、ウイグル自治区の1300万人の少数民族や750万人の香港人に対するジェノサイドや弾圧へはどのような措置をとるべきなのか」と訴えた。

「五輪を開催することは、中国共産党のような権威主義的な政権にとって、自分たちの犯罪を白紙に戻すための解決策となっている」と付け加えた。

五輪開幕が迫る中国では人権侵害の報告が後を絶たない。昨年11月には、中国の著名女子プロテニス選手の彭帥さんが中国共産党元幹部から性的暴行を受けたと訴えた直後、数週間にわたって公の場から姿を消した。さらに中国国内の中共ウイルス(新型コロナ)感染拡大の情報を大紀元に提供したとして、法輪功学習者11人に最長8年の有罪判決を下している。

米国をはじめ国際関係担当。