法輪功情報サイト「明慧網」の統計によると、2021年では少なくとも103人の法輪功学習者が中国当局の迫害により死亡した。
法輪功は、「真・善・忍」に基づき、心身の健康と道徳の向上を目指す修煉法である。中国の江沢民元国家主席は、学習者の人数が中国共産党員の数を上回ったことは共産党政権への「脅威」であると決めつけ、1999年7月に法輪功学習者への弾圧を始めた。
明慧網はいくつかの迫害事例を紹介した。
大連の学習者である仲淑娟さん(66歳)は、中国当局に7回も拉致され、不当に投獄された期間は12年に及ぶ。
拘束期間中に、刑務官は仲さんの両手を二段ベッド上段の両側に固定し、足を下段に固定した。立つことも座ることもできない仲さんはこの体勢で丸2日、耐えた。
その後、乳がんを患ったが、治療のための一時出所を認められなかった。仲さんは2021年12月24日に獄中で死亡した。
大連在住の法輪功学習者である劉希永さんは80歳の高齢にもかかわらず、3年間不当に投獄され、迫害を受けた。昨年4月、釈放された直後、大連市金州区の警察に再び拉致され、更に4年の懲役刑を言い渡され、投獄された。
劉さんは迫害により、胸水や脳血栓などの重病にかかったが、信仰を放棄しなかったことを理由に、治療のための一時出所は認められなかった。2021年12月29日、劉さんは刑務所内で死亡した。
山東省濰坊市で公安や司法を所管する政法委員会の元幹部だった姜國波さんは13回拉致され、強制労働2回、懲役5年を言い渡された。
姜さんは生前、拘置所や労働改造所、刑務所などで77種類もの拷問を受けた。
彼はかつて、「拘置所では想像を絶する拷問を受けた。 毒入りの食べ物や激辛の水を無理やり押し込まれ、肺からの緑膿を吐いた。また、20昼夜にわたり手足を十文字に縛られ、背骨3本を骨折した」
姜さんは2021年4月29日に死亡した。
湖南省湘潭市の学習者の呂松明さんは、かつて市から「正義と勇敢」の賞を授与された中学校の歴史教師だった。
呂さんは当局から不当に3回も投獄され、言い渡された懲役刑は合わせて14年にもなる。彼は刑務所の中で、長期的に吊るされ、殴打や電気ショックなどの拷問を受けた。暴行により、歯はわずか6本しか残っていなかった。酷刑や拷問で、呂さんは数十回にわたり命の危機に瀕し、重度の心不全を患った。
2021年3月28日に53歳の若さでこの世を去った。
元人権派弁護士「まるで獣だ」
法輪功学習者が受けている迫害について、大紀元の取材を受けたカナダ在住の中国人権弁護士だった祝聖武氏は、中国当局の法を完全に無視した残忍な行為を「まるで獣だ」と批判した。
「中国当局者は法輪功学習者を実験台にし、効果のある拷問方法を他の団体や個人に対しても使っている」と指摘した。
同氏は、法輪功学習者が常に平和的かつ理性的に暴力に抵抗してきたことに驚いていると述べた。
法輪大法情報センターによると、過去20年間に数百万人の学習者がさまざまな形で拘束され、数十万人が拷問を受けた。中国共産党の弾圧で死亡した法輪功学習者は、身元が判明した者だけで、2020年7月までで4500人以上に達した。実際の死亡者数はこれをはるかに上回るとみられる。
法輪功への迫害は22年経った今も続いている。
(翻訳編集・李凌)
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