鹿児島県出水市は15日、市内の採卵鶏(卵を産ませるニワトリ)の農場で高病原性の「H5型」鳥インフルエンザが確認されたと発表した。鳥インフルエンザの確認は国内で今季3例目、同県では2例目となる。
出水市は同日午前11時半ごろから、防疫指針に基づき、農場が飼養するすべての採卵鶏1万1000羽の処分を始めた。さらに、発生農場を中心とする3キロメートル圏内を移動制限区域、3〜10キロ圏内を搬出制限区域と定め、区域付近に消毒ポイントを6か所設置した。
これより先立ち、同じく出水市の採卵鶏農場で高病原性鳥インフルエンザの発生が確認されている。鹿児島県によれば、12日に市内農場から複数の鶏が死亡したとの通報を受けて検査を行った。13日、動物衛生研究部門が分析したところ、致死率の高い「H5N1型」であることが分かった。農場では14日午前11時までに約3万8000羽の処分し、鶏舎の消毒などを進めている。
今月10日には、秋田県の採卵鶏農場で高病原性鳥インフルエンザ「H5N8型」のウイルスが確認され、約14万3000羽が処分された。同型は国内で過去最大規模の感染拡大を引き起こしている。
農林水産省などによれば、ヒトは鶏肉や鶏卵等を食べることで鳥インフルウイルスに感染する可能性はないとしている。消費者庁は「根拠のない噂などにより混乱することなく、正確な情報に基づいて冷静に対応していただきますようお願いします」と呼びかけている。
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