韓国最大野党「国民の力」の李俊錫(イ·ジュンソク)代表は12日(現地時間)、米ブルームバーグ通信とのインタビューで、自治が失われつつある香港について「民主主義の敵と戦うべき」だと対中強硬姿勢を示した。また、中国が国際社会で重要な役割を果たしたければ、必ず人権問題を解決すべきだと述べた。
李代表は12日のインタビューで、香港民主化運動に参加した当時のことを思い出し、中国政府の対応について「残酷さ(cruelty)」を目のあたりにしたと語った。「アジア金融ハブの民主化運動が、独裁政権を崩壊させた1980年代の韓国の(民主化)運動を想起させる」と付け加えた。
さらに、対中路線に関する質問に対して、李代表は韓国政府が「民主主義の敵と戦うべき」と強硬な態度を示した。
米ハーバード大卒で36歳の李俊錫氏は6月、他の4人の候補者を抑え、韓国史上最年少で党首に選出された。李氏が率いる政党「国民の力」は結成2年足らずで国会の103議席(全300議席中)を得て、最大野党になった。
「国民の力」が対中強硬姿勢を鮮明にするなかで、文在寅政権の親中傾向は野党からの批判材料となっている。最大の貿易相手国である中国に対して、文政権は、香港の自治への抑圧や新疆ウイグル自治区の強制労働に強い態度で非難したことはない。
また、人権保護を約束した文政権だが、中国や北朝鮮など人権に問題がある国家に強硬な立場を取らなかった。李代表はインタビューで、文政権の対中姿勢は「(韓国)国民が好ましく思っていない」と述べた。
李代表は、「台湾や新疆のような中国が敏感に反応する問題についてどう思うか」という質問に対し、「中国が国際社会で経済的に重役を務めたいなら、必ず国際社会の規則に従わなければならない」、「その中でも重要なことは、新疆ウイグル人の強制労働、チベット問題のような人権問題だ」と述べた。
李代表はこのような姿勢を、13日に韓国ソウルで行われた邢海明・駐韓中国大使との会談でも一貫させている。李代表は会談後、記者団に対し「韓国の若い世代は、香港問題などは平和的な解決を期待していると述べた」として、懸念を表明したことを明らかにした。
また、この大使会談前のインタビューで明らかにした「民主主義の敵と戦うべき」との発言について、「香港民主化運動は彼らの自治と民主主義のための戦いだ。これが侵害されるならば、韓国政府と国民は立ち向かうべきだ」と改めて強調した。
(翻訳編集・潤水)
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