米議会委員会、NBA選手に中国メーカーとの契約解消促す 新疆問題で

2021/06/03
更新: 2021/06/03

米議会の中国に関する議会・政府委員会(CECC)は1日、米プロバスケットボール(NBA)の選手らに対し、中国のスポーツ用品メーカー3社が新疆ウイグル自治区産の綿の使用をやめない場合、スポンサー契約などを解消するよう要請した。

CECCの委員長である民主党のジェフ・マークリー(Jeff Merkley)上院議員と共同委員長である同じく民主党のジム・マガバーン(Jim McGovern)下院議員は1日、NBA選手会長宛てに書簡を出した。

書簡の中で、「ANTA」「LI―NING」「PEAK」の中国メーカー3社がウイグル族ら少数民族の強制労働によって生産された新疆綿の使用を続けているとメディアが明らかにした後も、10数人のNBA選手が依然としてこれらの企業と契約を結んだと指摘した。

「NBA選手もNBAも、新疆綿を公に支持し、悪質な人権侵害に関与しているこれらの企業を支持すべきではない。さもなければ、強制労働に加担することになりかねない上、選手やNBA自身の評判を傷つける」とした。

また書簡では、米政府は中国政府が新疆で行っていることをジェノサイドと認定し、新疆綿の輸入禁止についても言及した。

バスケットボールは中国の若者世代で最も人気のあるスポーツとされ、コアなファンが1億5千万人にのぼるとも言われており、中国はNBAにとって重要な海外市場である。

2019年、中国で人気の高いNBAチームであるヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)のダリル・モーリー(Daryl Morey)ゼネラルマネジャー(GM)が「自由のために戦おう」「香港と共に立ち上がろう」と書かれた画像をツイートし、香港の抗議活動を応援する投稿をした。そのことが騒動に発展し、CCTV(中国中央電視台)はNBAの試合の放送を打ち切った。

その後、ロケッツとNBAの双方が中国に対してほぼ全面的に譲歩した。

当時の共和党のマイク・ペンス米副大統領は2019年10月の演説の中で、NBAのスターやオーナーはしばしば米国を批判するが、中国の人権と自由の問題については「だんまり」だと批判した。

去年7月、新疆に設置されたNBAアカデミーで、若い選手らが身体的な虐待にさらされ、教育を受ける機会を奪われていることが暴露された。その後、NBAは同地区のアカデミーとの提携を打ち切った。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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