複数の米メディアは28日、情報筋の話として、連邦捜査局(FBI)の捜査員が同日午前、ルディ・ジュリアーニ氏のニューヨーク市の自宅と事務所を家宅捜索し、パソコンなどの電子機器を押収したと報道した。
ニューヨーク・タイムズなどによれば、ニューヨーク市マンハッタン地区の捜査当局は、トランプ前大統領のウクライナ疑惑をめぐって、トランプ氏の個人弁護士だったジュリアーニ氏を調べるため、捜索令状を取った。
マンハッタン地区の検察官らとFBIは過去数カ月、ジュリアーニ氏に対する捜索令状の取得を試みていた。トランプ前政権では、司法省の高官は捜索令状の発付を許可しなかった。しかし、バイデン政権に指名されたメリック・ガーランド氏が司法長官に就任した後、司法省の方針を変えた。
ジュリアーニ氏の弁護士であるロバート・コステロ(Robert J. Costello)氏はフォックスニュースの取材に対して、捜査員7人が28日午前6時ごろ、ジュリアーニ氏の自宅に入ったと話した。家宅捜索は約2時間続いた。捜査員は、ノートパソコンや携帯電話などを含む電子機器を押収したという。
コステロ氏は、今回の突然の捜索は「完全に不要だった」「彼(ジュリアーニ氏)を犯罪者のように見せるために行われた」と指摘した。
同氏によると、捜査当局はウクライナ疑惑をめぐって、ジュリアーニ氏が「外国代理人登録法(FARA)」に違反した疑いがあるとしている。同法は、外国代理人として活動する場合、司法省に登録しなければならないと定めている。
ウクライナ疑惑とは、2019年、トランプ前大統領がウクライナのゼレンスキー大統領に対して、オバマ政権時のバイデン副大統領(当時)と息子、ハンター・バイデン氏の不正調査に圧力をかけたことを指す。ハンター氏は、ウクライナのエネルギー企業「ブリスマ・ホールディングス(Burisma Holdings)」の役員を務めた。
ジュリアーニ氏はトランプ氏の個人弁護士として、不正調査に関わった。同調査で、ジュリアーニ氏に協力したビジネスマンのレフ・パーナス(Lev Parnas)氏とイゴール・フルマン(Igor Fruman)氏は、2019年10月、米・ウクライナの外交関係に影響を与えようとして「外国政府の資金を米の政治家に提供した」との疑いで拘束され、起訴された。
(翻訳編集・張哲)
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