中国、50年ぶりに人口が減少 総人口14億割れも

2021/04/28
更新: 2021/04/28

英フィナンシャル・ タイムズ紙は27日、中国の人口が1949年以来、初となる減少を示し、予想総人口は14億人を切る可能性があると関係者の話として報じた。10年に1度行われる国勢調査によって明らかになった。また、北京市がこのほど公表した2020年の出生数は、過去10年で最も低い数字となった。

中国国家統計局は当初、昨年実施された国勢調査の結果を4月上旬に発表すると予定していたが、4月16日に「できるだけ早く発表するよう努める」と事実上、先送りした。 

同記事は関係者の話として、人口統計は非常に敏感な問題で、政府各部門の合意がなければ発表できないと伝えた。

北京の昨年の出生数は10年内の最低基準

一方、北京市は27日、2020年の出生数データを公表した。それによると、2020年の北京市の出生数は10万368人と過去10年来の最低値を記録した。 

また、2019年と比べて、24.32%低く、3万2266人減少した。統計当局のデータによれば、2019年の北京の出生率はすでに2000年以来の最低となっていた。

2020年の北京市の登録人口の死亡者数は9万7649人で、出生者数との差はわずか2719人となっている。これは2007年以来の最小の差である。

ロイター通信は4月初旬に、前回(2010年)の国勢調査では、14歳以下の人口の割合は、2000年の22.89%から16.6%に減少したと報じた。これは中国共産党が実施した「一人っ子政策」の結果であり、中国の労働人口の減少や出生率のさらなる低下につながるとされている。

人力資源・社会保障部の游鈞稱副部長が今年2月26日に明かしたところによると、2019年末までに60歳以上の人口の割合はすでに18.1%に達していた。「第14次五カ年計画(2021~2025年)」の期間中に、高齢者人口は3億人を超え、高齢化の程度は軽度から中度に移行するだろうという。

一方で、中国の労働人口も2012年以降、年平均300万人以上のペースで減少が続いており、そして減少幅も高まる傾向にある。「第14次五カ年計画」の期間中には、3500万人の減少が見込まれている。

(大紀元日本ウェブ編集部)