法輪功迫害の真相を伝える香港の拠点ではこのほど、親中派の人々による破壊行為や嫌がらせが多発している。9日も、香港の旺角(モンコック)にある拠点が男によって破壊され、82歳の女性法輪功学習者が顔にコーラをかけられるなどの被害に遭った。
女性は長年、法輪功迫害の真相を伝えている。女性の話によると、9日午後2時ごろ、40代の男性が真相拠点にやってきて写真を撮った後、「法輪功の真相資料がほしい」と要求されたため、新聞を取りに行ったところ、男は突然、コカコーラをかけてきたという。
女性は身体中、コーラで濡れていた。そばに置いてあった真相資料も濡れた。男はすぐに現場から逃げ去った。
しばらくして、別の40~50代の男性がやってきて、「資料がびしょ濡れだ。もう配るのはよした方がいい」と女性をからかった。「2人の男の関係は知らないが、おそらく共犯だろう」と彼女は推測した。
1週間で十数回以上の被害に遭っている
最近、同様の被害が多発している。今月2~9日までの一週間で、真相を伝える拠点6カ所が十数回以上の妨害を受けた。器物の破壊や襲撃、無許可の撮影、嫌がらせなどがあった。
8日午後、香港中心部にある銅鑼灣(コーズウェイベイ)の拠点に置いてある資料が、若い男によって水をかけられた。男は展示板と横断幕を破壊しようとしていたという。通報を受け駆けつけた警官は男を連行した。
7日午後、ある中年男性が香港湾仔(ワンチャイ)の歩道橋に掛けている横断幕を剥ぎ取った後、逃走した。しかし、近くをパトロールしていた私服警官によって逮捕された。
3日、ナイフで武装した数人が人気のパワースポットである黄大仙(ウォンタイシン)の真相拠点を破壊した。学習者は通報し、犯人らの動画などを警察に提供したが、犯人は見つかっていない。
同じく3日、繁華街・旺角の拠点に設置してある展示板が破壊され、年配の法輪功学習者が地面に押し倒された。同日、旺角の別の真相拠点も破壊した。
2日、ナイフなどを所持する4人組がそれぞれ4カ所の真相拠点にある展示板やバナーを破壊した。4人は暴行後、すぐに現場から逃げ出した。法輪功学習者はすぐに警察に通報したが、犯人はまだ逮捕されていない。
法輪功は中国の伝統的な健康修煉法で、1億人の学習者がいるとされていた。1999年7月、江沢民国家主席(当時)はその人数の多さに嫉妬と脅威を感じ、活動を禁止した。その後、取り締まり専門機関「610弁公室」を設立し、超法規的な弾圧は今日まで続いている。香港では政府に登録している合法的な団体として活動している。
昨年、中国当局が香港で民主派を取り締まる国家安全維持法を強制的に通過させた後、法輪功学習者の活動への妨害活動が増加傾向にある。
(大紀元日本ウェブ編集部)