中国の外国製品不買運動はこのほど、テレビ番組にまで及んでいる。 中国で大人気のオーディション番組「青春有你3」では、出演者が全員、アディダスのトレーナーを着用したため、画面にモザイクがかけられた。
EU、米国、カナダ、英国などは先月下旬、新疆ウイグル人への人権侵害に関わったとし、中国当局者らに制裁を科した。その後、中国共産党の青年組織、共産主義青年団と官製メディアは、新疆綿の使用を拒否したH&M社に対する不買運動を呼びかけた。
不買運動はナイキ、ユニクロ、LVなどの多くの有名国際ブランドに広がった。
複数メディアの7日までの報道によると、不買運動の影響で、動画制作会社は出演者全員の服装から靴まで検閲し、問題のあるメーカーのロゴを隠す作業に追われている。そのため、一部の番組の放送が延期されたという。
アイドルオーディション番組「青春有你3(Youth with You3)」では、出演者50人が、スポンサーであるアディダスから提供された服や靴を着用したため、モザイクをかけるなど膨大な処理作業を強いられた。
また別番組の「乘风破浪的姐姐(Sisters Who Make Waves)」では、出演者がナイキのスニーカーを履いていたため、同様にモザイク処理された。処理後の足元がぼやけており、まるで雲の上に浮かんでいるように見えたという。
テンセントビデオが手掛ける人気オーディション番組「創造営2021(CHUANG 2021)」でも、出演者の多くが欧米ブランドを着用したため、処理後の画面はモザイクだらけになっていた。
これについて、ネットユーザーから「愚かな独裁政権の下の愚かな検閲」「まさに革新的だ。ポルノ映画からこの手を学んだか」「最終的に中国人はぼやけたテレビしか見れなくなる」などと皮肉られている。
(大紀元日本ウェブ編集者)