台湾EMS(電子機器受託製造サービス)大手、和碩聯合技術(ペガトロン)の中国江蘇省にある子会社では、従業員は会社側が一方的に特別賞与の金額を減らしたとして、昨年12月31日から今年1月3日まで抗議デモを行った。警察当局が抗議活動を制圧した。
江蘇省昆山市にあるペガトロンの子会社、世碩電子有限公司(以下は世碩電子)の女性従業員、李さんは1月6日、「会社側が特別賞与を約1割減らすと決めた。税金などさらに引かれると、2000元(約3万2000円)余り少なくなるのだ。従業員は12月31日から抗議を初めて、デモ行進を行った」と大紀元に話した。
李さんによると、従業員約4000人が抗議デモに参加した。
中国インターネット上に投稿された映像では、地元当局は、鎮圧のために警察の特殊部隊を投入した。また、映像には、多くの抗議者が警官らに殴打され地面に倒れた様子があった。
李さんは「警官らは毎日、抗議現場へ鎮圧にきた。4日間で数十人の人が拘束された」「今、従業員寮にも警官がいて、監視している」と語った。
もう1人の従業員、高さんによれば、従業員の大半は昨年9月、求人募集で会社に入った者だ。9月は、世碩電子への受注が最も集中する月で、会社は人手不足に陥らないよう各地で大規模な求人を行っていた。
「毎月給料(基本給2020元+残業代3200元、合わせて約8万3443円)は高くないが、勤務期間が90日以上となれば、会社が1万元(約16万円)余りの特別賞与を給付すると募集要項にあったので、多くの人が特別賞与を目当てに集まった」
李さんも、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染拡大で収入が減り、生計のために、同会社の臨時従業員になったと話した。
昨年12月中旬、ベガトロンの上海子会社、昌碩科技有限公司でも、この特別賞与の減額をめぐって大規模な抗議活動が行われたが、鎮圧された。同社で働く孫さんは抗議活動以降、1万人以上の従業員が辞めたと述べた。
(翻訳編集・張哲)