英政府、大学院留学審査を強化 中国人学生を念頭に

2020/10/06
更新: 2020/10/06

英政府は米政府に続き、中国人留学生を念頭に、ビザ発給を厳格化したことがわかった。英大学院へ留学を希望する中国人学生の数百人が今後、ビザを取得できず、または取り消されるとの見通しだ。

英紙タイムズ10月1日付によると、英政府は、外国人大学院生の受け入れ管理規定である「アカデミック・テクノロジー承認計画(Academic Technology Approval Scheme、ATAS)」に基づき、10月1日から英国の大学院で国防や軍事技術などを学ぶ外国人に対して、審査をさらに強化した。

英政府は、審査対象である外国人学生の研究分野範囲を拡大した。今後、航空宇宙、人工知能(AI)、サイバーセキュリティ、物理学(原子力物理学を含む)、コンピュータ科学など、英の国家安全保障に関わる44の分野で研究を希望する中国人学生は、ビザ発給を拒否される可能性が高い。また、すでにビザを取得した留学生についても、安保上のリスクがあると認められる場合、ビザを無効にする。

英BBC中国語電子版は10月3日、欧州連合(EU)、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国などの学生はATASの新措置の対象外だと報じた。

米政府は今年6月から、技術窃盗やスパイ活動防止の一環として、中国軍などと関わりのある中国人留学生や研究者のビザを相次いで取り消した。

(翻訳編集・張哲)