北京で週末、72人の感染が確認 サーモンが媒介?スーパーから消える

2020/06/15
更新: 2020/06/15

北京市は6月13、14日、計72人の中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染者を新たに確認したと発表した。遼寧省や河北省でも北京関連の感染者が確認されており、流行拡大の懸念が強まっている。一方、北京市の保健当局は今回のウイルスが、「ヨーロッパから来た」と発表した。

中国政府によると、北京では13、14日にそれぞれ36人の発症を確認した。また遼寧省で2人、河北省で3人、四川省で1人の感染を確認した。いずれも北京市で発症した人物の濃密接触者だった。

北京市は感染者の多くが勤務している「新発地卸売市場」や付近の団地を封鎖し、武装警察官を派遣し出入り口の警備に当たらせた。政府は市場を訪れたことのある人に対して、PCR検査を受けるよう呼びかけた。検査指定場所は検査待ちの市民で行列ができたという。感染者に接触したことのある人は外出しないよう求めている。

また、感染者が見つかった遼寧省や四川省、そして北京周辺の天津市、河北省など10の省市政府は、市民に上京を控えるよう呼びかけている。

北京市疾病予防コントロールセンターは14日の記者会見でウイルス株を分析したところ「ヨーロッパから来た」と発表した。具体的な経路は分かっていない。中国当局はこれまでも1月に武漢で発生したウイルスが欧米から来たと宣伝していた。

一方、市場のサーモン切り分け用のまな板からウイルスを検出したとして、市内のスーパーは一斉にサーモンを売り場から取り下げた。

中国メディア、財新の取材に応じた病毒学専門家は、まな板からウイルスを検出したとしても、サーモンが感染し、ウイルスを広げた証拠にはならないと述べた。

香港大學の病毒学専門家の金冬雁教授は「中国新聞週刊」に対して、魚がウイルス伝播の媒介になる可能性は非常に低いと述べた。

(翻訳編集・李沐恩)