中国外務省の趙立堅・副報道局長は3月12日、ツイッターで「0号患者(最初の発症例)はいつ米国で現れたのか?どれくらいの人が感染させられたのか?病院の名前は?米軍はウイルスを中国に持ち込んだかもしれない。米国は情報を公開すべきだ!米国はわれわれに説明しなければならない!」と投稿した。
中国外務省の報道官は、一般の中国国民ではない。世界に向けた中国共産党の代弁者である。趙立堅氏は激しい剣幕で米国に詰め寄り、「米軍がウイルスを中国に持ち込んだかもしれない」と主張した。これは、武漢から世界各国にまん延した今回のパンデミックの発生源が米軍であり、米軍が責任を負うべきだと言いたいのだろう。米政府、米国民、米軍と大統領は彼の言い分を容認できないだろうし、絶対に受け入れられないだろう。
これについて、米国務省は中国の崔天凱・駐米大使を呼び出し、厳正に抗議した。ポンペオ米国務長官が、中国共産党中央外事委員会弁公室の楊潔篪・主任に電話をかけ、中国当局が「偽情報やくだらない噂を流布した」として強く抗議したきっかけでもある。また、米国家安全保障会議(NSC)のメンバーだったロバート・スポルディング退役准将はSNS上で、趙立堅氏の発言について、「でたらめを言った」と怒りの書き込みを投稿した。共和党のリック・スコット上院議員も中国共産党は「狂った」「恥を知れ」と憤った。現在、米国市民4人と米企業1社が集団訴訟を起こし、中国当局に対して巨額の損害賠償を求めている。
トランプ大統領もその後、「中国ウイルス」という言葉を使い始めた。しかし、このウイルスは「中国ウイルス」ではなく、より正確には「中共ウイルス」と呼ぶべきだ。
今回のパンデミックが発生した原因は紛れもなく、中国共産党政権にある。中国共産党政権は、感染の実態を必死に隠ぺいしながら、真実を伝えようとした8人の医師を専制政治とプロパガンダを利用して弾圧し、感染拡大阻止の機会を40日間も遅らせた。
1月23日、武漢市が都市封鎖を実施する前に、500万人以上の人が武漢市から離れた。湖北省、中国各地のみならず、感染は世界150以上の国・地域に広がり、人々の健康、生活、経済、政治、文化など各方面に計り知れない損失をもたらした。
多くの専門家は、中国の武漢ウイルス研究所が作った人工ウイルスの漏えいが、今回の感染源であるとの見方を示している。
7年前、「ネイチャー」誌は、武漢ウイルス研究所の研究員である石正麗氏らの論文を発表した。論文によると、同研究チームはコウモリ由来のSARSのコロナウイルスを分離し鑑定を行い、ACE2受容体を使った。また、石正麗氏は5年前にも「ネイチャー・メディシン」誌で論文を公開し、人工合成の「組み換えウイルス」、「ハイブリッドウイルス」、「キメラウイルス」に言及している。中国当局は、米医療専門家の武漢入りを拒否していた。少しでも常識のある人なら、ウイルスは武漢ウイルス研究所から流出した人工ウイルスであると疑わざるを得ない。
新型コロナウイルスを「中共ウイルス」と呼ぶ理由は、中国国民、湖北省の住民、武漢市民を中国共産党と区別するためである。今回のパンデミックの被害者は、武漢の市民、湖北省の住民、中国の国民である。武漢市民は都市封鎖によってすでに50日間以上、自宅に閉じ込められ、大変な暮らしを強いられている。一方、中国共産党は被害者ではない。加害者である中国共産党が引き起こした人災は、世界各国を未曾有の大災難に陥らせた。
新型コロナウイルスを「中共ウイルス」と呼ぶ理由はもう一つある。このウイルスの伝播の特徴を強調するためだ。中国共産党に近い国・地域の感染状況は深刻であるということだ。
たとえば、イランは、中国共産党にとって中東地域における最も重要な「戦略パートナー」だ。イタリアは昨年3月、同盟国の反対を押し切って、中国当局と巨大経済圏構想「一帯一路」に関する覚書を締結した。韓国では、光陽市の中国のアルミ工場建設など、文在寅大統領が行った10の政策はみな、中国共産党政権と関わりがある。米国で最も感染者の多いワシントン州は、中国共産党の総書記が4代にわたり、訪米の際に必ず訪れた場所だ。ドイツのノルトライン・ベストファーレン(NRW)州の州都デュッセルドルフには610社の中国企業が進出している。同州の感染者数はドイツ国内で最も多い。
中国共産党は誕生当初から邪悪である。中国共産党の「先祖」は中華民族の先人たちではなく、サタンを信仰するカール・マルクスだ。共産党思想は中国の伝統文化から生まれたものではなく、マルクスが書いた『共産党宣言』が主張する無神論、階級闘争、進化論から生まれた。中国共産党は、「外国敵対勢力」のソ連共産党によって設立された。中国共産党の98年の歴史の中で、最初の28年間は、中華民国の転覆にあらゆる手を尽くした。その後70年間、同党はあらゆる手段で一党専制体制を維持してきた。
「中共(中国共産党)ウイルス」の起源と感染ルートをうまく表現した文章がある。
「ウイルスの発生源はドイツ(カール・マルクス)で、中間宿主はロシア(ソ連共産党)だ。(共産党宣言を所蔵する)北京図書館から漏えいし、上海で(感染が)発生した(中国共産党は1921年上海で設立)。このウイルスは、革命地の井岡山と延安で複数回変異し、最終的に中国全土に広がった。ここ70年間、ウイルスを根治する特効薬はなかった。鄧小平が「開放」療法を行い、感染状況はやや改善されたが、治癒することはできず、悪事を積み重ねてきた。ウイルスの遺伝子配列は人工的に組み換えられた後、再び大流行し、中国全土と世界各国に危害をもたらした」。この言い方は非常に的を得ている。
171年前、マルクスが『共産党宣言』のなかで資本主義に対する強い恨みをあらわにした。2020年に入った今、資本主義の米国は相変わらず世界超大国の地位を維持している。一方、地球上に残った最後の共産主義政権である中国共産党は、史上最大の危機に陥った。中国共産党の米国への恨みと妬みはピークに達している。世界大流行となった今、「中共ウイルス」の毒性が一層強まり、米国を猛烈に中傷している。
中国共産党が狂ったかのように米国を中傷した結果は容易に想像できる。米国をはじめとする自由社会では、反中国共産党の感情が一層高まり、最終的にこの地球から中国共産党を取り除くために各国が力を合わせることになるだろう。
「中共ウイルス」が死滅した時、中国国民が共産党のない新中国を迎え、全世界が平和な新紀元を迎えるに違いない。
(文・王友群、翻訳編集・張哲)
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